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年金を担保にした融資は必要だ

年金融資

 

受け取る年齢になるまでキャッシュを引き出せないのは困る。


年金を担保に供することはできないことは一般的に理解されているかと思います。

一定期間ごとに継続的にキャッシュフローが発生するのが年金ですから、給与と同じように担保として利用することは金融的には可能なのですが、年金を受け取っている人は年金だけで生活している人も多いようです。そのため、もし年金を担保に供してしまい、その担保に執行を受けてしまうと生活が困難になるので、年金を担保にすることはできないようになっているのですね。

しかし、年金を担保にして融資を受けるのは一切ダメというわけではなく、独立行政法人福祉医療機構という公的機関から融資を受けるときは、年金を担保に供することが可能です。

詳しくは独立行政法人福祉医療機構のウェブサイトで知ることができます。
(http://www.wam.go.jp/wam/gyoumu/nenkin/index.html)



ただ、独立行政法人福祉医療機構の融資は、年金の「受給者」に限られており、年金に今現在加入している「被保険者」は対象外になっています。

人間は、60歳を過ぎれば、欲しいものも少なくなるし、使うお金も少なくなってくるでしょう。20歳の頃と60歳の段階では、食べ物を食べる量も減りますし、体も以前ほど動くわけではありません。

このような人たちに対して、年金を担保に融資をするのでしょうが、そもそも資金への需要が低くなりがちな世代に融資メニューを用意しても、なんだかなという感じです。


一方、年金の被保険者になっている20歳代から50歳代ぐらいの人は、活動的で使うお金も多い。特に、40歳前後になると、家庭を持っている人は、家のローンや車のローン、さらには子供が高校生や大学生になっていく時期ですから教育への資金も必要です。

ところが、この世代は年金の被保険者として掛け金を支払っている段階ですから、年金からはキャッシュを引き出せません。40歳前後の時期ほど家計の資金需要が旺盛になる時期は無いでしょうから、この時期にこそ融資をして欲しいと思うのは当然のことです。しかし、年金の受給者ではないので、年金を担保に融資を受けることはできないのですね。


受給者だけでなく被保険者にも年金担保融資が欲しい。


そこで、年金の受給者に限定するのではなく、年金の被保険者にも年金担保融資を用意すれば良いのではないかと私は思います。

被保険者は受給者のようにキャッシュを受け取れる段階ではないものの、年金の保険料なり掛け金は支払っているのですから、担保に供する"タネ"はすでに持っているわけです。ならば、このタネを担保にして資金を融資することも可能なはずですよね。

特に、教育資金への融資は必要性が高いはずです。教育資金の特徴として、低年齢教育のときはさほど資金を要しないものの、中学生や高校生になると費用が膨らみ、大学生になって多くの資金が必要になることも稀ではありません。小学校から高校までは公立学校に通っていたが、大学は私立に通うとなると、子供が大学生になると急に家計のキャッシュフローが悪化したりします。以前はキチンとキャッシュが回っていたものの、子供が大学生になってからは資金繰りがキツくなったりするんですね。


もちろん、教育資金は奨学金で対応するのがベターでしょうが、年金からも融資を受けられるメニューがあれば助かるはずです。ちょっと収入基準がオーバーしているだけでも奨学金を受け取れないこともままありますので、受けやすい融資メニューが用意されていれば、もしも奨学金を受け取れないときのバッファになるはずです。


具体的には、既に支払った保険料の50%まで融資可能というようにすればどうでしょうか。

今までに厚生年金の保険料を累積で500万円支払っている人ならば、250万円までの融資枠を得られるようにすれば、家計のキャッシュフローがすぐに悪化することは避けられるのではないでしょうか。

もし返済されなくても担保(既払いの保険料500万円)は確保しているので、不良債権化することはないでしょう。

年金は、保険料を払う段階では払うことに専念させられるために、資金繰りに困っても引き出せないという欠点があります。もちろん、将来の年金を保護するとか、年金は賦課制度なので今の高齢者への支払が難しくなるという点もあるのかもしれませんが、一時引き出しができないというのはやはり不便ですよね。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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