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年次有給休暇を細切れに 時間単位の休暇は自治的に決める

年休

 



組織によって違う時間単位の休暇。


会社員だけでなく、地方公務員でも有給休暇があり、半日単位や時間単位で休暇を利用できるようです。

一般的には、休暇は1日ごとに利用するものですが、有給休暇は半日や時間単位で利用できるようにしている企業や地方公共団体もあるのですね。

ただ、時間単位で休暇を利用できるといっても組織によって程度が違うことがあるようです。例えば、休暇の全てを時間単位で使うことができる地方公共団体(市役所や役場など)があれば、年に5日まで時間単位で利用可能とか、付与された休暇のうち2日までという制約があったりするそうです。

地方公務員でも一律ではないのですね。


企業でも、1日単位のみで休暇を利用するところもあれば、半日単位で休暇を利用することもできるところもあります。さらには、時間単位で休暇を利用できるところもチラホラとあります。また、半日や時間単位で休暇を利用するといっても様々で、年に4日まで半日で利用できるとか、年に7日まで時間単位で利用できるというように違いがあります。また、時間単位といっても、30分単位、1時間単位、2時間単位とメニューが分かれています。まさに十社十色ですね。


ただ、これほど組織によって扱いが違うとなると、「あの役所ではすべての休暇を時間単位で使えたのに、ここの役所は年に5日までしか時間単位で使えない」という状況に遭遇したり、「以前の会社では時間単位で休暇を利用することはできなかったけど、今の会社は付与された休暇の半分は時間単位で使える」という状況もあり得るわけです。




自主的に決める。


改正された労働基準法では時間単位の有給休暇についても取り扱われていますが、義務ではありません。労働基準法に書かれているからといって、時間単位の有給休暇を用意しなければいけないわけではないのですね。法律で休暇を時間単位で使えるように義務づけることにはあまり意味は無いですし、企業や組織の自主性に任せておくのが妥当です。


時間単位の有給休暇は企業や組織が独自に設けるメニューで、どのように設計するかも裁量で判断することができます。

例えば、時間単位では有給休暇を全く利用できないというルールも有効です。従来通りに、1日単位のみに限定するわけですね。これが一番多いのではないでしょうか。

他には、付与される日数のうち2日分だけ時間単位で使える(10日付与ならば、8日が通常通りで2日分は時間単位でも使える。11日付与ならば、9日が通常通りで2日分は時間単位でも使える)というルールもアリでしょう。もちろん、この日数設定は自由です。

また、1年に3日分まで時間単位で有給休暇を利用できる(休暇の残日数にかかわらず)というメニューもありえるでしょう。

もともと設けなくてもよいメニューを任意で設けているのですから、どう設計しても社員さんに不利にはなりません。今まで通りの1日単位のメニューを残しながら半日単位や時間単位のメニューを追加するのですから、どう設計されても悪い影響はでません。半日単位や時間単位が嫌ならば、1日単位で休暇を使えばいいのですからね。

ただ、自由に設計できるといっても、「時間単位で休暇を利用できる」のは良いが、「時間単位でしか休暇を利用できない」のはダメです。今までのメニューを残しながら半日単位や時間単位のメニューを加えてください。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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