book410(いつ公民権を行使するのか)





■選挙は休みの日に実施されるから、公民権行使は不要。



労働基準法7条(以下、7条)では、いわゆる公民権の公使について決めていますね。

この公民権というものは、仕事時間中でも行使でき、この公使を企業は拒めないとのこと。

選挙投票に行ったり、自ら選挙(衆議院、参議院、都道府県議員、市町村議員など)に立候補したりというのが例でしょうか。


これらの行動を起こす際に、仕事を中断しないといけないときは、その中断を許すべきと決めているのが7条なのですね。

ただ、この公民権。企業に請求して公に使った経験がある人は少ないのではないでしょうか。






■主な用途は立候補するときぐらいかも。



例えば、選挙の投票で公民権を使うことを想定してみると、公民権は必要ないのではないかと思います。

なぜならば、投票は休日(日曜日など)に実施されますし、休日に都合が悪ければ、事前に期日前投票もできますよね。また、投票所の開所時間も夜の9時ぐらいまで開いています。

ならば、あえて公民権を行使して、仕事時間中に投票に行かなくても良いはずです。

休日に投票に行けるのに、無理に仕事の日に仕事を中断して投票に行くのもヘンですよね。

となると、選挙権の公使で公民権を使うことは、ほとんどないだろうと想像できます。


他に、裁判員として裁判所に行くというのも公民権の公使とも考えれますが、裁判員制度への対応は就業規則に決めている会社もあり、「労働基準法の公民権に基づく」というよりも「就業規則に基づく」と表現する方が適切だろうと感じます。

もちろん、公民権を基礎にして、裁判員制度への対応を就業規則に決めているのだろうと思いますが、「公民権を直接に行使している」という構図にはならなくなっています。


ならば、公民権を公使する場面というのは、議員などに自ら立候補するときぐらいなのではないかと思います。


仕事を抜けるために、わざと休日に選挙に行かずに、勤務日に選挙に行くという人はいないでしょうけれども、もしこのような人がいたとすると、企業は時刻や日付を変更できます。こんな場合には、日程を変更できないと困りますよね。

投票日当日の休日に選挙に行くか、期日前投票に行くかという2つの選択肢を提示して、公民権の公使日を変更するのですね。




山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所