book406(就業規則に意見するには知識が必要)





■就業規則に意見できる?



ご存知のように、就業規則を新しく作成したり、その内容を変更するときには、従業員代表の意見書を添付しますね。

事業主の署名と押印、意見の内容、従業員代表の署名と押印で意見書が作られます。

ただ、この意見書は有効なものとして機能しているのでしょうか。


事前に就業規則の内容を読んで、意見書は書かれているのでしょうか。

内容を読ませることなく、その場で署名と押印をさせているのではないか。


就業規則の内容は分からないけれども、単に意見書に署名と押印をしているだけなのではないか。

意見書に署名した人は本当に従業員の代表なのか。



就業規則に対する意見書は作成している意味があるのかどうか。






■意見するには知識が必要。



就業規則の意見書は形式化しているのではないか、と私は考えています。

何事でも、意見を出すには何らかのきっかけが必要です。そのきっかけは、主に知識や経験でしょうか。そのきっかけがなければ、意見を出すことはできないはずです。

では、就業規則に対する意見を出すとき、従業員は就業規則に意見するためのきっかけを持ているのでしょうか。

好き好んで労働基準法や労働契約法の条文を読んだり、就業規則の内容を読んだりする人は、ほとんどいないはずです。

就業規則を読んだことがない、労働基準法も読んだことがない、こんな人は多いはずです。

むしと、法律や就業規則をキチンと読み込んでいる人の方がヘンですよね。いわゆるマニアの方なら別ですけれども。


ならば、知識や経験などないにもかかわらず、就業規則に対する意見書は作られていることは多いのでしょうね。


意見を書くには、知識が必要であり、知識がないのに意見など出せません。

もし、事前に就業規則に目を通してもらったとしても、その内容の善し悪しを判断するのは難しいのではないでしょうか。

確かに、就業規則を読ませることなく、意見書に署名させて印を押させるのは、意味がないのでしょうけれども、読ませたからといって状況が好転するわけでもなさそうです。



おそらく、就業規則の意見書を作成するときには、何も意見を書かずに意見書を提出することも多いのではないでしょうか。

意見書の中に「記」と書いてあり、その内容は空白で、あとは最後の部分に従業員代表の署名と印だけという意見書が多いのだろうと想像します。


悩ましいですね。

働く人の知識不足が原因なのでしょうか。

山口正博 社会保険労務士事務所
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