2010/3/11【固定給100%、成績給100%。どちらも不都合】




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花粉の季節ですが、花粉が飛んでいる状態は目に見えるのでしょうか。

私は花粉症に罹患したことはなく、花粉が本当に飛んでいるのかどうかもよく分からないのですね。


実際には、何か粉のようなものが飛散しているのでしょうね。






■固定給100%、成績給100%。どちらも不都合◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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固定給を好む人はMではないか。
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■固定の報酬が多い企業は長時間勤務が多い?



報酬体系の仕組みは、大きく分けると、「固定型の報酬体系」と「変動型の報酬体系」の2つに分かれる。

固定型の例としては、時間給、日給、月給でしょう。1時間、1日、1ヶ月という時間や期間で報酬を決めるのが固定型の報酬体系ですね。

一方、変動型の例としては、成績給、成果給、会社の経営状況に応じた業績給などでしょうか。


また、一般に、日本企業は固定型の報酬体系を好み、海外の企業は変動型の報酬体系を好むという傾向もあるようです(社会的に認知されている範囲での判断)。


企業の中には、「ノルマ一切なし」、「完全固定給」、「終身雇用」などのオファーで人材を集めるところもあり、またそのような企業に人気が集まることも多いのですね。

確かに、ノルマが無かったり、終身雇用というのは魅力に思えるものですが、何らの犠牲もなくおいしい部分だけを食べれるほど社会はうまくできてはいないものです。

求職者の立場から判断すれば、「ノルマ一切なし」、「完全固定給」、「終身雇用」という条件には欠点がなさそうですが、実際にはキチンと欠点があるのですね。







■報酬を固定すれば時間も固定される。



その欠点とは、「時間を失う」という欠点です。


固定給だと時間拘束が強まっていき、成績給、成果給を取り入れると、時間拘束が緩まっていくというのが私の見立てです。

報酬を固定していると、所定の時間内は可能な限り仕事の密度を高めて、手待ちの状態を無くすように仕事を割り振るはず。

「人時生産性」という概念がまさに好例で、時間あたりでどれだけの利益を生み出すかということに集中するように仕向けるのが人時生産性という指標です。

「1時間の人件費がいくらで、その人件費でどれくらいの利益を生むのか」というポイントに焦点が集まりますから、手待ち状態など言語道断で、1時間の人件費の元を取って、さらに利益を最大にするために人は注力するわけです。

こうなると、もはや勤務時間に自由はなく、「仕事をしている」というよりも「労働をしている」という感覚になるのではないでしょうか。

なぜこのような状態になるかというと、1時間の報酬をあらかじめ固定してしまっているために、損益分岐点が高い状態から生産活動を始めなければいけないからです。

おそらく、飲食店で働いている人が最も時間拘束がキツイのではないでしょうか。飲食店で働いた経験がありますが、仕事中に余裕時間はほとんどないのが特徴です。



今では、「固定料金制度を採用すると、元をとるという発想を招く」という一種の規則のようなものがあります。

例えば、固定の月給制で勤務する会社ならば、「1日8時間は確実に会社にいてもらわないと損だ」と会社に思わせてしまうのですね。それゆえ、さほど仕事が無い日でも、無理に仕事を作りだして作業しなければいけないと皆で思ってしまうのです。


他にも、ISP接続料金やケータイの通信料も、「どうせ固定なのだから、使った方がトクだよね」という価値判断を招きやすいところ。

今では、ADSLも光ファイバーも固定料金で使い放題ですし、ケータイのデータ通信も固定料金で使い放題が当たり前になっています。

それゆえ、使ったものがトクをするという、ややモラルに欠けるような考えを抱く人も出てくるわけです。



費用を固定すると、何らかの不具合が出るものなのですね。







■成績評価を受け入れないということは、長時間勤務を受け入れることと同じではないか。



私は、「固定給100%」、「成績給100%」のどちらもうまくいかないと考えています。


「完全に固定した報酬ならば社員が安心して働ける」という発想には「その分、時間を失うのでは」と疑問を抱きますし、「成績をキチンと評価する報酬体系がよいのだ」という発想には「ベースサラリーまで無くすと収入が不安定だろう」と思います。

ただ、固定部分と成績部分の割合はどの程度が理想かというと、これは環境により変わります。

私は、最低賃金に近い水準にベースサラリーを設定し、それ以上の部分は成績給にするのが良いのではないかと思っています。

企業にあまり多くの固定料金を払わせないのがキモですね。

多くの固定料金を払わせると、その元を取ろうと企業は行動しますから、最後に困るのは社員ですからね。「固定給でいいな」と思っていたところ、意外にも勤務時間が長かったりするものです。


成績給や成果給をとにかく嫌う人は少なくないのですが、時間拘束を緩めるために成績評価を受け入れるのも一つの手段ではないかと思います。


もちろん、成果給だからといって、利益だけを基準に評価するわけではないでしょう。

チームワーク、言葉使い、行動などの部分も成績評価に入れても良いのですね。これらの指標もポイント化して、成績評価テーブルに組み込めば、成績評価制度も悪いものではないはずです。もちろん、各種指標ごとにウェートも変えることができますから、もしチームワークを重視するなら、チームワークの指標ウェートを重くすれば重点的に評価できます。




ちなみに、労働基準法はいつまでも時間を基準に仕事を評価しています。

「法定労働時間は1日8時間」とか「変形労働時間制度の総労働時間枠」とか「時間外割増」、「休日・深夜の割増」などなど、何かと時間を基準に判断をしているのですね。

みなし労働時間制度というものもありますが、これも時間を基準に評価していることには変わりありません。企画業務裁量労働なども同様です。

企業と社員を時間に縛り付けているのは労働基準法ではないかと私は思うことがあるのですね。


ときには、「労働基準法が長時間勤務を助長しているのではないか」と思ったりもします。

もしこれが事実なら、皮肉なことですね。







┏━━━━━━━━━━☆★ 編集後記  ★☆━━━━━━━━━┓


いつも思ってしまうが、どうして芸能人の交際は「真剣交際」などと表現されるのだろうか。

ときに、「女優○○、お笑い芸人○○と真剣交際中!」などと報道されたりするが、
なぜここで「真剣交際」という表現にするのかが分からない。

単なる「交際」という表現ではダメなのだろうか。

結婚を想定しているから真剣なのかもしれないが、それでもあえて「真剣」と書くほどのものでもないように思う。


もしかして、「真剣ではない交際」というものがあって、それぞれを分けるために表現を変えているのだろうか。

もし、「真剣ではない交際」というものがあるとするなら、こりゃ不純ですぞ。

遊び、一夜限り、○股交際などなど、どうも困った交際を思い浮かべてしまう。




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