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book394(内定率80%は低いのか?)




■内定率は思うよりも高いのでは。


2010年はじめ頃から、「内定率が過去最低に」と新聞で書かれることもあり、「ああ、就職活動は厳しいのだな」と思う人も多いはず。

2006年と2007年の労働市場は売り手有利だったにもかかわらず、2008年後半から情勢が変わり、2009年以降は買い手市場に反転しました。

採用バブルから採用氷河期に切り替わるのがとても早かった気がしますね。


ただ、内定率が過去最低と言うからには、さぞ低いのだろうなと思いきや、意外と高いのです。
確か全国平均で80%くらいで、都市部が84%くらいで、地方部が76%くらいだったと思います(日経新聞か朝日新聞で書かれていたような気がします)。

私は、このデータを見て、「過去最低って言うけど、最低という表現が合っているかどうかは微妙だなぁ、、」と思いました。

最低と表現するわりには、高い数字なのですから。






■相対評価をしていると「低い」と評価されやすい。


「過去最低」、「史上最低」、「今までにない低さ」と表現されると、どうしても「ああ、低いのかな」と思わされてしまうものです。

ただ、数字というものは、見る角度によって評価が変わるものですから、ある角度で見た評価が客観的かどうかは分からないのですね。

内定率80%というのはおそらく新卒だけを対象に計算されているのでしょうから、10人の新卒がいて、8人は内定を得ることができているのですよね。

私は、これは決して少ない数字ではないと思うのです。

「10人いて8人"しか"」と「10人いて8人"も"」と解釈することもできますが、内定率を過去の内定率と比較するのではなく、単年度の内定率80%だけを考えてみると、「意外に内定率は高いじゃないか」と思えるのではないでしょうか。


確かに、過去の年度内定率と今年度の内定率を比較すると、確かに低いのかもしれません。

しかし、内定率80%だけで考えると、「不況にしては内定を得ているなぁ」と感じるのではないでしょうか。ただ、単年度だけで評価してしまうと定性評価になってしまい、感覚で評価されてしまうという欠点はあります。


そうは言っても、「内定率80%」で「史上最低」と言ってしまうことには、やはり私は違和感を感じてしまうのです。

もし、内定率30%ぐらいになれば、「ああ、史上最低にふさわしいねぇ」と思えるのですけれども。

ものは見方で変わるものですね。



山口正博 社会保険労務士事務所
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