book378(2年経っても消化できない有給休暇を企業に買わせよう)





■なぜ有給休暇が時効になるのか。



ご存知のように、有給休暇は取得から2年以内に使わないと、時効で消滅します。

時効で消滅することは労働基準法でも決められていますし、正しいことなのですが、何か腑に落ちないと感じます。

「なぜ2年も時間がありながら休暇を使いきることができなかったのか」という疑問を抱くのですね。

おそらく、社員さん自身が「休暇はいらない」と考えるのは不自然ですから、企業が休暇を取りにくい環境にしてしまっているか、上司が有給休暇を取らないので部下も取れないという環境になっているのか、それとも有給休暇そのものがウチの会社には無いと会社から言われているのか。

多種多様の理由があるでしょうが、2年で有給休暇を使い切れない原因は企業にあることは間違いなさそうです。社員さん自身が休暇を拒否するとは考えにくいですので。


ならば、休暇を積極的に使わせるように、企業側に何らかのインセンティブを与える必要があります。おそらく、企業の自治に任せていては解決しないでしょうから、外部から仕組みを作る必要があるでしょう。






■割増料金で買わせるのがよい。



2年で休暇を消化しきれない原因が企業にあるならば、休暇を未消化にした企業にペナルティを課すのはどうでしょうか。

企業が社員にキチンと休暇を取るように奨励しなかったから休暇が未消化になってしまったのですから、企業に何らかの働きかけをするのが妥当です。


例えば、2年経っても消化できない有給休暇を割増で企業に買い取らせてはどうでしょう。

具体的には、2年の時効で消滅する有給休暇が4日あるとして、1日当たりの単価が14,000円だと考えると、この休暇を普通に買い取ると4日×14,000円で56,000円です。

ここで、普通に買い取らせるだけでなく、買い取り金額に30%の割増金を上乗せて買い取らせるのです。つまり、56,000円+30%=72,800円で買い取るように労働基準法で決めます。

こうすれば、2年を経過するまでに有給休暇を消化するように企業は社員にプレッシャーをかけるはずです。

また、有給休暇を労働基準法の時効の適用除外にすることも必要です。有給休暇に時効は無く、休暇の取得から2年の時点で買い取り義務を企業に課すわけです。


有給休暇の消化率をあげるキャンペーンだけをやっていてもらちがあかないので、外部から休暇の取得を強制するのが良いのではないかと私は思います。


小さな企業では、「有給休暇など与えなくてもいいだろう」と考えたり、「ウチの会社には有給休暇などという制度はないからね。あれは大きな会社だけだ」などと嘘をついたりすることもあります。

もうそろそろこのような意識を改めて欲しいです。



山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所