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book363(学生が健康保険の適用外とは限らない)





■被扶養者になるのが「通例」だが、「当然」ではない。



健康保険の加入者には、「被保険者」と「被扶養者」という2つのメニューがあります。

被保険者とは、自ら保険制度に加入し、保険料を負担している人です。ただし、国民健康保険では、全ての人が被保険者になるので、保険料を負担していない人でも被保険者になることがあります。

一方、被扶養者とは、自ら保険制度に加入している人に扶養されている人のことです。なお、国民健康保険には「被扶養者」というメニューがありません。上記のように、全ての人が被保険者になるためです。


学生は一般には被扶養者になることが多いですよね(協会健保を想定します)。

例えば、親が会社員として被保険者であり、学生である子は被扶養者という状態です。

そのため、学生は健康保険では適用除外とされているわけです。







■扶養されていない学生もいる。



ただ、学生だからといって必ずしも適用除外というわけではないです。

例えば、いわゆる勤労学生は健康保険に加入できます。仕事がメインで学生はその従という位置づけの人ですね。

ただ、高校生の夜間学生だと、勤労学生であるものの、親の扶養になっている人もいるでしょうから、「勤労学生だから健康保険に加入する」と形式的に考えるものでもありません。



また他にも、「被扶養者になれない学生」という存在を考えなければいけないのではないでしょうか。

「学生だから健康保険の被扶養者にはなるが被保険者にはならない」という思い込みで判断すると、「被扶養者になれない学生」を見落とします。


例えば、外国人留学生は国民健康保険に直接加入しているのではないでしょうか(私が学生の頃に、身近にいた留学生が国民健康保険に加入していたような記憶があります)

留学生だと、親元の健康保険の被扶養者になるわけにもいきませんから、「学生だから被扶養者」とはならないわけです。なお、もし被扶養者になれない学生がいるとしたら、国民健康保険に加入できるはずです。先ほども書きましたが、全員が被保険者になれるのが国民健康保険ですからね。


ゆえに、「学生だから健康保険は適用除外」と思い込んで判断すると、必ずしも正しくない場面もあるのですね。

山口正博 社会保険労務士事務所
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