book360(タイムカードの記録を後から修正することは良いのかどうか)




■「打刻忘れ」や「打刻漏れ」を後から修正する。



タイムカードや磁気ストライプカード(IDカードなど。キャッシュカードに似ている)で時間を打刻していると、ときにはミスが起こります。いわゆる「打刻忘れ」や「打刻漏れ」ですね。

出勤したときに出勤の打刻をするのが通常だが、うっかり打刻を失念して後から気づいたり。また、退勤するときに何らかの理由で急いでいて、退勤の打刻を忘れてしまったという場面は少なくないですよね。私も過去に経験があります。

そこで、「打刻忘れ」や「打刻漏れ」が起こると、後から手作業で修正する必要があります。例えば、タイムカードだと、間違った箇所にボールペンで二重線を引き、その上や下に正しい時刻を記入して、上司の印鑑をもらったりします。「もう、しょうがないなぁ、、、」と言われたりします。他方、磁気ストライプカードだと、おそらくサーバー上で勤怠を集計しているのでしょうから、勤怠データを出力した紙に、ボールペンで修正し社員の印鑑を押すという方式を採用しているかもしれませんね。


要するに、どのような時間管理であて、「打刻忘れ」や「打刻漏れ」が発生すれば手作業で修正するわけです。


そこで、手作業で修正することは良いのかどうかが問題になります。

「客観的に勤務時間は記録されるべき」という一般通念(?)がありますからね。









■修正自体はもちろん可能。ただし、「勤務時間を減らす方向への修正」には気をつけたい。



勤務記録を修正することはもちろん可能です。正確な勤怠記録が常に実現できるわけではないですから、修正自体はできないと困りますからね。

ただ、修正の方法がキチンとしていないと社員さんも困ります。

手作業で修正すると、「会社が勤務記録を改ざんしているのでは」疑問を持たれることもあるでしょうから、何らかの手続きフローを決めておくのが良いでしょうね。



例えば、「修正前の記録」と「修正後の記録」の両方を残すという方法があります。

間違った記録を消して、新しい記録で上書きすると、以前の記録が消えてしまいますので、「修正前の記録」と「修正後の記録」の両方を残し、不正を防ぎます。


他には、給与明細と一緒にタイムカードのコピーを社員に渡すのも有効です。

給与明細の内容とタイムカードの内容を照合できますから、社員さんも安心できるでしょうね。



また他の手段として、「勤務時間を延ばす方向への修正は可能」だが、「勤務時間を短縮する方向への修正はダメ」という方法があります。

つまり、記録では19時退勤となっているものの、実際には19:40なので修正するのは構わないものの、一方、記録では19時退勤となっているものの、実際には18:40なので修正するというのはダメというものです。

「実際が18:40なのだから修正してもいいじゃないか」と思うでしょうが、無賃労働を防ぐ効果はあるのではないでしょうか。



勤務記録の修正方法については法律で決めていませんので、会社ごとの自治で行うものです。


私は、「修正前の記録」と「修正後の記録」の両方を残すのが良い方法ではないかと考えています。



山口正博 社会保険労務士事務所
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