2010/2/1【前年度収入で被扶養者かどうかが決まる?】





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■前年度収入で被扶養者かどうかが決まる?◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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前年度収入と今年度収入のギャップが発生している状況で被扶養者に
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■被扶養者の判定で使うのは前年度収入だけ?



健康保険の被保険者の被扶養者になるには、生計維持の条件や同一世帯かどうかという条件がありますよね。さらに、収入による条件もあります。

今回は、生計維持の条件や同一世帯かどうかという条件には触れずに、収入による条件という点について焦点を絞ります。

ご存知のように、被扶養者になる収入条件は「年間で130万円未満の収入」に収束しているというものです。さらに、その条件に上乗せして、「被保険者の収入を上回らない」という条件も付加されます。

つまり、年間で130万円未満の収入であり、かつ、被保険者の収入を上回らなければ被扶養者と扱われるのですね。


では、前年の収入が300万円であり、今年の収入が0万円という状況にある人がいるとすると、この人は被扶養者になるのでしょうか。

前年には、社会保険に加入し、自ら健康保険の被保険者になり、厚生年金にも加入していました。ところが、今年に入って仕事を辞めたので、今現在の収入は無い状況です。

ちなみに、収入を証明する各種の書類には「年間収入300万円」と記載されていると仮定します。


この場合、この人は被扶養者になることができるのでしょうか。



「被扶養者になるには収入の証明が必要だ。その証明書類には年間収入300万円と記載されている。ならば、被扶養者にはなれない」と判断するのか、

それとも、

「確かに、所得の証明書類には年間収入300万円と書かれているのだろう。しかし、今現在は収入が無いのだから、たとえ被保険者になれたとしても、保険料を払えないだろう。ならば、今現在の経済状況を勘案して、被扶養者になれるだろう」と考えるのか。


どちらでしょうか。







■今年度の収入を証明できない状況で被扶養者になる。



前者にも後者にも一理ありますね。

被扶養者になるにはキチンと収入を証明するべきと考えると、前者の判断が妥当と思えます。一方、現在の状況も勘案するべきという考えを採用すると、後者の判断も妥当です。


では、実務ではどうなっているのかというと、後者の判断で運用されています。


原則として、被扶養者になるには収入を確認するのが通例です。しかし、前年の収入が300万円であるが、今年度は0万円になっているとなると、どう行動しても保険料が払えません。もちろん、すぐに仕事を始めるということも可能ですが、諸般の事情により今回はすぐに仕事を始められない状況だと考えておきます。

ならば、たとえ収入の証明書で被扶養者の条件に当てはまらないと判断されても、被扶養者にはなれるのですね。

実際に、私も似たような状況の人にアドバイスしたことがあり、今現在は収入が無い理由を被扶養者の認定届けに書けば、被扶養者に認定されるでしょうと話したことがあります。

無理に被保険者になったとしても、無い袖は振れないですからね。



また、「年間で130万円未満の収入であり、かつ、被保険者の収入を上回らなければ」被扶養者として扱うのですから、後段の「被保険者の収入を上回らなければ」という部分に該当し、被扶養者になれるとも判断できます。








■被扶養者になるかどうかの判定は"総合的に"。



ただ、被保険者の収入が被扶養者の基準並みだと話はややこしくなります。

つまり、被保険者の収入が130万円ジャストぐらいで、なおかつ、被扶養者になる予定の人も130万円ジャストぐらいだと、どっちがどうなるのか判断が混乱します。

そもそも、両者とも被扶養者基準に該当していると考えることができますから、被保険者と被扶養者の上下関係が分からなくなるのですね。


この場合は、両者とも被保険者になって良いですし、また、片方が被保険者でもう片方が被扶養者となっても良いです。ただ、両方とも被扶養者になるという選択肢はあり得ません(被保険者がいないと、被扶養者になる軸がありませんからね)。



被扶養者になれるかどうかを考えるとき、前年度収入を基準に判断されると考える人が多いのですが、現場では総合的な判断がされます。

「総合的な判断とは何か?」と聞かれると答えにくいのですが、被扶養者になるかどうかは形式的に決まるものではなく、個別具体的に生計状況を勘案して、それぞれの被扶養者判定を行うのでしょうね。


ゆえに、「前年の収入が高いので、あぁ私は被扶養者にはなれないわ」と判断するのではなく、健康保険協会の窓口と話し合ってから判断して欲しいですね。







┏━━━━━━━━━━☆★ 編集後記  ★☆━━━━━━━━━┓




大学の施設はもっと一般に貸し出すと良いかもしれない。


平日の大学は学生でいっぱいだけれども、土日祝日や長期休暇になると、大学はガラガラだ。

せっかく立派な施設に仕上がっているのだから、セミナールームとして貸し出したり、文化教室を開催するための場所として貸しても良いだろう。たくさんの教室があるのだから、1つづ時間貸しをすれば相応にキャッシュを得られるはずだ。

施設貸し出しでキャッシュを得れば、少しは学費を安くできるのではないかというのが目論見だったりする。

資産は活用してこそ生きるものですから。






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