book354(遅刻すると残業の開始時刻も伸びるの?)






■遅刻で所定労働時間がズレる。



遅刻した日に時間外勤務をするとなると、時間外勤務の始まりはいつになるのでしょうか。


例えば8:00から17:00が会社所定の勤務時間と仮定します。なお、勤務時間の間に休憩時間が1時間あるとします。ゆえに、勤務時間は8時間です。

そこで、何らかの理由で遅刻して、8:30に出勤してきたとしましょう。つまり、8:30から仕事を始めて、17:00まで勤務するわけです。


ただ、「30分遅刻してきたので、終業時刻を30分繰り下げる」という勤務スケジュールに変更することもあるかもしれませんよね。となると、17:30までが勤務時間になるわけです。

そこで問題になるのが、17:00を超えて17:30まで仕事をするとなると、この30分は時間外の勤務なのかどうかという点です。


会社所定の勤務時間は8:00から17:00ですので、この所定の時間枠からははみ出ていますよね。

では、会社が決めた所定時間枠からはみ出ると時間外の勤務なのでしょうか。

それとも違うのでしょうか。







■いつも「8時間」という枠で考えると混乱しない。



時間外勤務を判断するときは、常に「1日8時間」を意識して欲しいです(なお、「1週40時間もしくは44時間」という枠もあります)。

1日で8時間の勤務時間枠を超えれば時間外の勤務。他方、1日で8時間の勤務時間枠を超えなければ時間内の勤務です。

これが基本です。


この基本を上記の例にあてはめると、8:30から17:30まで仕事をしたとすれば、8時間ピッタリですので、時間内の勤務です。

8時間の枠を考えるときは、「実働で8時間かどうか」を判断するのがミソですね。


ただし、「所定労働時間を超えたときは時間外手当を支給する」と労働契約や就業規則で決めているならば、所定労働時間は8:00から17:00であり、17:30まで仕事をすれば30分の時間外勤務ですね。

ただ、時間外勤務を判断するときは1日8時間を用いるのが普通ですから、「所定労働時間を超えたときは時間外手当を支給する」と決めている会社があるとすれば、知らずにウッカリ決めてしまったということもあるのではないでしょうか。


勤務時間が1日8時間を超えれば自ずと時間外になりますから、「所定労働時間を超えたときは時間外手当を支給する」とあえて決めずとも良いのです。




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