労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

会社に到着してから移動する。通勤なのか、仕事なのか。

仕事の境目






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■会社に到着してから移動する◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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どこまでが通勤で、どこからが勤務か。
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■仕事の開始時刻はいつ?

通常、仕事の開始時刻は、会社に到着して始業のためにタイムカードを打刻したり、カード型の社員証をスキャンしたり、IC社員カードをスキャンしたりした時点から始まります。

つまり、出勤して始業時刻のカウントを始めることから仕事がはじまるわけです。

ところが、業種によっては、「会社に到着してから現場に行く」ような仕事がありますよね。


例えば、建設業がその例としては合っているのかもしれません。

建設業や土木業は、会社で事務の仕事をすることもあるでしょうが、ほとんどの場合は現場で仕事をするはずです。会社で道路を舗装したりしないですからね。

「出勤して、事務所でタイムカードを打刻して、現場に行く」という流れになることが多いはずです(ときには現地集合・現地解散もあるのでしょうが、今回は例外とします)。


また、事務所と現場が離れているとなると、事務所でタイムカードを打刻するというわけにもいかず、時間の管理がさらに曖昧になりますね。


さらに、出勤後から現場に行くまでに、更衣して、長靴を履いて、スコップ等の道具をトラックに乗せる、セメントやレンガ、車止めなどの建築資材を用意してトラックに乗せる、、。こんな作業もあるのかもしれません。

ただ、上記のような作業(更衣は除く)は仕事ですから、勤務時間に含むのが正しいです(会社に到着して、特に作業を行わずそのままトラックに乗り込み現場に向かうなら、現場に到着してから勤務時間という扱いもできるかもしれない)。

しかし、現場に行くまでは仕事ではないと考える人もいるかもしれませんね。正味の仕事時間こそが勤務時間だというわけです。

このように、勤務時間の開始時期というのは人によって変わってしまっているのです。




■始業前の移動。就業中の移動。終業後の移動。

会社に到着したあとは全て勤務時間に含めるのが一番簡単です。会社に到着した時点で時間の拘束は始まっているので、その時点から勤務として扱うのですね。

ただ、日給や月給だとそれでも構わないのでしょうが、時給だと勤務時間を余分に含んでしまいますから、会社も余分な部分を修正しようと動きます。勤務時間に含むところと、勤務時間に含まないところを分けるのですね。

始業前の移動だと、「1、会社に到着した時点で通勤は終了なので、その後は勤務時間に」、「2、会社に到着した時点では勤務開始にはならないが、何らかの準備作業を行うならば、その開始時点で勤務開始となる」、「3、準備作業を行わず、会社経由(自転車やバイク、車を会社に駐車しておくとか、タイムカードの打刻などのため)で現場に行くとして、その現場での作業開始時点で勤務開始」、という3パターンになるのではないかと思います。なお、準備作業をしているにもかかわらず、現場到着まで勤務開始にしないのはさすがにダメです(2と3を混成したパターン)。


では上記3パターンのどれが正しいかというと、どれも正しいです。

1番はもちろんOKですし、2番も準備作業から勤務としているのでOKです。また、3番は現場に行くまで勤務にならないのですが、出勤した後に会社から(特に仕事をせずに)そのまま現場まで行くのですから、勤務時間の取り扱いとしては支障のあるものではないです。


他には、就業中の移動は勤務時間という扱いで決まりです。営業中の移動とか、訪問介護先の移動とか、これらは勤務時間で間違いはないです。


また、終業後の移動だと、例えば、終業後に別の場所で会議を行うこともあるようです。

この場合は2つの考え方があって、「終業時点で勤務時間が切れていると考え、移動後の会議の時間は改めて勤務時間とする(移動時間は通勤時間とする)」か「終業しても勤務時間は持続し、会議が終わるまでを勤務時間と扱う(移動時間は勤務時間とする)」かのどちらかに分かれるはずです。

ここでも、どちらもが正解になる場面です。

就業中の移動ならば確かに勤務なのでしょうが、上記では終業後の移動なのですから、終業時点で勤務終了という扱いに不自然さはないです。ただ、移動時間を通勤時間としてしまうと、上記の会議をイレギュラーな会議であると仮定すると、通常の通勤経路ではない道順(労災での通勤は道順が確定している)をたどるのでしょうから、労災的には通勤とは扱えないのではないかとも考えれますね。ただ、勤務時間に限って話すならば、上記の区切り方で不都合はないです。

また、後者の扱いだと、全て勤務時間として扱いますから、あえて検討する点はないですね(無難な方法です)。





■答えは定まらない。

勤務時間の境界については、基準の統一を保つことができていない部分があり、判断する人によって結論が変わることがあります。

厳密に考える人だと、会社に到着した時点から全て勤務時間に含めるのでしょうし、一方、緩く考える人だと、仕事を始めることができる状態になってからが勤務時間と考えるのでしょう。

そこで、どちらが正しいかというと、どちらも正しいのです。


例えば、時間外勤務の時間計算も、以前は緩い基準で計算していたのですが、今では厳しい基準で計算していますよね。時間外ではなく通常の勤務時間でも、以前は30分単位で計算していたものが、今では15分単位になったり1分単位になったりと変わっています。

時間外勤務と同じように、「勤務時間の境界をハッキリさせるべき」という世論が形成されると、おそらく勤務時間の境界をハッキリさせるための基準が厳しくなるのかもしれませんね。

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労務管理の問題を解決するコラム

職場の労務管理に関する興味深いニュース

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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