労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

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3/4条件を満たさなくなれば社会保険から脱退できるが、、

社保脱退

 

本来は、脱退できないはずだけれど、、、。


フルタイム社員に比較して、3/4以上の勤務時間になると、パートタイム社員も社会保険に加入するというのは、よく知られているかと思います。

では、3/4以上の状態から、3/4未満の状態に変わると、社会保険から脱退するのでしょうか。


確かに、3/4条件が社会保険に加入する条件なのだから、その条件を満たしていない以上、社会保険から脱退するのが正しいと思えます。

ただ、脱退しなければいけないかというと、そうでもないでしょう。


たとえ、3/4条件を満たさなくても、保険料は払うのでしょうから、無理に脱退させる必要もなさそうです。

加入しなければいけないのに加入しなければ怒られますが、加入しなくても良いのにあえて加入しても怒る必要はないはずです。なぜならば、保険料を支払って加入しているからです。





脱退しない方が有利なのでは。


実務では、3/4条件を満たさなくなったら、社会保険から脱退(資格喪失)できるとはされています。

ただ、社会保険の資格喪失条件というのは限られています。死亡、退職、一定の年齢に達したという限られた理由で資格は喪失できる(法定の資格喪失事由)はずなのですが、社会保険事務所では左記以外の理由でも資格喪失させているようです。

これは法律には書かれていない資格喪失手順ですから、行政機関の内規などで決めているのではないでしょうか


私は、「社会保険に一度加入すると、任意には脱退できない」と伝えていますから、上記の様な資格喪失手続きをあまり好んでいません。



また、3/4条件を満たさなくなったからといって、なにも「資格喪失しなければいけない」というわけでもありません。「資格を喪失できる状態になっている」というのが正しいのではないかと思います。


そのまま加入していると、健康保険では利点があります。


健康保険では、収入の多い人が健康保険に加入すると負担が大きいですが、自己負担割合は3割のままです。

一方、収入の少ない人が健康保険に加入すると負担は小さく、自己負担割合は3割です(例外扱いの対象者を除く)。


となると、保険料を多く支払ったからといって、自己負担割合が低くなるわけではないのですから、健康保険は高所得者に負担で、低所得者に有利な仕組みになっているのですね。


ならば、3/4条件を満たさなくなったからといって、わざわざ脱退しなくても良さそうです。

もちろん、家族の扶養になることができるならば、そうした方が良いのかもしれませんが、そうでなければ、そのまま社会保険に加入しておくのが良いかと思います。


先ほど書いたように、

社会保険に加入すべきなのに、加入せずに保険料を払わないと怒られます。

しかし、加入しなくてもよいのに、あえて加入して保険料を払っているならば、怒る理由はないのですね。


制度に加入してもらえれば、制度側に保険料収入がありますし、公的な保険には「国民皆保険」という方針がありますから、加入したいという希望を拒否することはないのですね。

山口正博 社会保険労務士事務所
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