あやめ社労士事務所 - 労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます

全ての職場のルールを網羅できるほど就業規則は万能じゃない

就業規則の限界

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■規則だけで労務管理をするわけではない◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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何でも就業規則で決められる、、、わけではない。
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個人のケータイを就業規則で制約する?

今では、ケータイでメールやネットも十分にできますので、ケータイは一番使われている家電製品として扱われています。

持っていない人の方が珍しいぐらいですから、ケータイを持っていない人は「えっ?持っていないの?」と、信じられない・有り得ないという反応をされるのですね。


それだけ普及しているケータイですから、個人で所有しているケータイを会社で使うこともありますよね。

コッソリとメール。
コッソリと電話。
コッソリと株式売買。
コッソリとブログを書く。
コッソリとSNSでコメントを書く。

などなど、使い方は多岐にわたります。


ただ、会社でケータイを使うことを良しとしない会社もあります。

就業中はケータイを持ってはいけないとか、持っていても良いが通話やメールをしてはいけないとか、制約を課しているわけですね。


中には、会社の電源を利用して、自分のケータイを充電するツワモノもいます。コンセントに充電器を差し込んで、堂々と充電、、、。「よくやるなぁ、、」と思いますが。当の本人は平気な感覚で充電しています。


確かに、個人のケータイを会社で充電してはいけないというルールをわざわざ決めている会社もあまり無いでしょうから、充電できると言えばできてしまいます。

しかし、ルールは無くとも、感覚的におかしいのは確かです。






就業規則で社内のルールを作ることは可能だけれども、全ての場面に対応できるほど高性能ではない

もちろん、就業規則で、個人のケータイについて制約をすることは可能です。

「就業中はケータイを持ってはいけない」、「就業中はケータイで通話やメールをしてはいけない」、「就業中にケータイで株式の売買をしてはいけない」、「就業中にケータイでブログを書いてはいけない」、などなど。

いけない、いけない、いけない、、、。


このように決めることはできるのですが、何か変ですよね。

「こんなことまでいちいち決めなければいけないの?」というのが素直な反応のはずです。

細かく細かくルールにしていれば、もうキリがありませんからね。


労務管理の規則を文書にすることを勧めるのが私の仕事なのですが、私でも変だと感じます。

常識というか、倫理というか、道徳というか、ここら辺のツールを使って解決するのが妥当なのではないかと思えるのですね。





何でも規則で対応できるとは限らないが、判断する基準は必要

もし、ケータイについてどうしてもルールにしたいと考えるならば、就業規則の服務規程に含めることができます。


服務規程とは、仕事に従事する者が守るべき事項を定めた規則のことです。

就業規則の中での服務規程は、言わば「一般規則」というもので、常識的なことを文書にしたものなのですね。

例えば、「挨拶は元気よくしましょう」とか、「身だしなみは常に清潔にしましょう」とか、「落ちているゴミは拾いましょう」といった内容です。

つまり、当たり前のことをあえて文書化しているのですね。

それが服務規程です。


この部分に、ケータイについてのマナーやルールを盛り込むというのが1つの手です。



さらに、服務規程に違反すると、就業規則違反ですから、懲戒処分にもできます。

ただ、服務規程違反だからといって、懲戒処分にするのも行き過ぎな感があります。

元気よく挨拶しなかったから出勤停止とか、髪の毛にフケがついていたので訓戒とか(笑)、通路に落ちていた紙くずをシカトしたからといって戒告とか、、、。

もう何かおかしな感じになっていくのですね。



規則、規則、規則、、、という姿勢も悪いわけではないのですが、何でも規則にすれば解決できるというわけでもないということも知っておかないといけませんね。


ケータイをパカッと開いただけで減給になったりすると、もう仕事が嫌になります(こんな会社はないと思いますけれども)。


労務管理には"オトナの常識"も必要なのです(そうは言っても「常識」の定義が曖昧ですが)。


経営者なら知っておきたい!就業規則を設けないことのデメリット
交通ルールを作らずに自動車が道路で走ったらどうなるか。速度の制限なく、信号もなく、好きなように自動車を走らせていいってことになると、事故が起こってしまいます。道路交通にルールがあるように、会社にも就業規則でルールを作ることで、労務管理の基準が出来上がるわけです。

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労務管理の問題を解決するコラム

職場の労務管理に関する興味深いニュース

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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┃平均して8時間勤務というわけにはいかない。
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┃ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
┃それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。
『残業管理のアメと罠』

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