労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

5分前、10分前に始業するなら、休憩時間を延ばす。

タダ働き禁止

 

無賃労働が発生しないように。

「5分前には仕事を開始できる状態にしなければいけない」
「予定時間の10分前には準備が完了している状態にすること」
「始業の10分前から朝礼をします」

などなど。

本来の始業時刻よりも、少しだけ早く出勤することを求める会社は少なくありません。

5分前や10分前に集合するのは社会人としての常識とも言われるようですし、また、始業前に朝礼をしたいから少し早く準備させているのかもしれませんね。

確かに、常識や朝礼という理由はわかるのですが、勤務時間としてカウントしない時間なのに集まらなければいけないのは何とも納得しにくいです。

その5分や10分を勤務時間として扱うならば支障はないのですが、いわゆる簿外処理としてしまうのは困りますよね。


そこで、何らかのフォローができないかが今回のポイントです。

 

「納得できない常識」ではなく、「納得できる常識」を示す。

「常識だから早く来るように」と言われてすんなりと納得できる人は少ないはずです。

そのようなことを言われれば、「対価も払わないのに義務にするなよ」と反発したくなるのが人の気持ちのはず。


そこで、早く出勤した時間だけ休憩時間を延長すると、お互いの調和をとることができます。

つまり、5分前に集合することを求めたならば、昼休みを5分だけ延長するようにすれば、給与や勤務時間の変動を起こすことなく、会社と社員さんを調和させることができますよね。

他にも、10分前の始業ならば、休憩を10分だけ延長すれば良いです。


分単位で勤務時間を管理するのも手なのですが、小規模な会社ではあまり歓迎されないようですので、休憩時間を利用して調整するのが妥当な方法なのではないでしょうか。

常識は常識でも、「納得できる常識」でないと人は嫌がります。

 

 

10分前に仕事の準備を整えるのがマナー?

始業時間ギリギリに駆け込んで来て、遅刻スレスレで仕事を始めるのではなくて、始業時間の5分前の10分前に準備を完了しておいて、時間が来たら仕事を始める。

これをマナーような感覚で考えている人もいるのでしょう。

時間に追われてギリギリで行動すると、交通事故に遭ったり、階段を踏み外して怪我をしたりと、時間に追われて動くとロクなことがありませんから、どんなときも時間に余裕を持って行動するのは良いことです。

しかし、職場では、始業時間の5分前や10分前に打刻、つまりタイムカードなどで勤怠記録を残してしまうと、その時間から仕事をしていると判定されます。第三者は勤怠記録でしか判断できませんので。

ですから、仮に、始業時間が朝の8時だとして、その10分前の7時50分に打刻をしてしまうと、8時じゃなくて7時50分から仕事始めていたと判断され、その時間から賃金が発生してしまいます。

ですから、10分前に準備を終えていたいならば、始業時間そのものを8時ではなくて7時50分にするのが良いでしょう。

10分前倒しすることによって、労働時間が10分延びますから、その分は昼の休憩時間を10分延長することで相殺できます。

時間に余裕を持って行動するのは確かに良いことですし、必要なことなのですけれども、勤怠記録として残してしまうと、その時間が労働時間と判定されてしまいますから、少し工夫をする必要があります。

 

 

 

 
 
山口正博 社会保険労務士事務所
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