要求もなく、命令も無く、休日勤務や時間外勤務をする。
本来、休日勤務や時間外勤務というのは、上司(上長とも言う)の命令や指示があって実施されるものですよね。
しかし、中には、命令や指示も無く、休日や時間外に仕事をする方がいらっしゃるようです。つまり、上司の指示を待たずに、その場の人達が自らの判断で休日や時間外に仕事をするわけです。
確かに、その度ごとに、上司からの指示や命令を待っているのでは手間だから、自分たちが自主的に判断して行動する方が早いと考えるのかもしれません。
また、ルール上(就業規則など)は、休日や時間外の勤務を行うときは指示や命令が必要と決めておきながら、現場ではいちいち指示や命令を行わずにズルズルと休日や時間外の勤務を実施している会社もあります。上司の方も、「どうせ毎回のことだから、わざわざ指示や命令をするまでもない」と考えているのかもしれません。
ただ、何らの決済も通過せずに、休日や時間外の勤務を実施していると、労務管理が徐々に緩慢になっていきます。
"許可"ではなく"申請"を求める。
決まりでは指示や命令を必要としているが、実際には指示や命令がないという感覚が浸透すると、自己判断で休日や時間外の勤務をしてしまう人も出てきます。
それゆえ、何らかの決済を経る必要があるわけです。
つまり、決済のない休日や時間外の勤務に関して、その手当の支払いは拒否できるという仕組みを作っておく必要があります。
ただし、この仕組みは公正に運用しないと、手当の不払いが起こることもあります。必要な休日や時間外の勤務なのに、会社が意図的にそれを認めないというような場面ですね。
具体的には、「許可制」と「申請制」の2パターンがあります。
「休日や時間外の勤務を許可制にする方法」だと、休日や時間外の勤務は原則としてNGになります。
一方、「休日や時間外の勤務を申請制にする方法」休日や時間外の勤務は原則としてOKになります。
ただ、許可制にすると、「必要なのに許可しない」という状況になるかもしれませんので、申請制にすると良いかもしれません。
「事前に申請のない休日勤務や時間外勤務は認めない。
ただし、正当な理由のあるときは、事後の申請も可能とします」
という決め方でいかがでしょうか。
もちろん、申請の理由を聞くのは構いません。
「自己判断で休日や時間外の勤務をさせない」という目的でしたら、申請制の決済でも足りるのではないかと思います。
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