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社会保険の加入・未加入を懲戒手段に使うことはできない

ニンジン

 

業績と公的保険が連動する?


営業職として働いていると、月によって成績に波がありますよね。

「先月は低かったけど、今月は高いな」、、というものですね。


ただ、中には、営業の成績が悪いと、その社員さんを社会保険から脱退させるという懲戒処分を課す会社があるようです。

つまり、成績が通常のときは社会保険に加入しているが、成績が良くないと、懲戒として社会保険から脱退させるわけですね。

確かに、このような懲戒があると、緊張感が生まれますので、仕事が進みやすいのかもしれません。

しかし、懲戒の手段として「社会保険からの脱退」を利用するのは良いのでしょうか。


本来は、会社の都合で出入りできないのが社会保険なのですが、懲戒手段の中に社会保険からの脱退を組み入れてしまうのは差し支えないことなのかが疑問ですね。


任意で脱退できないのが公的保険。


結論を先に言えば、社会保険からの脱退という手段を懲戒の手段の中に含めることはできません。

なぜならば、任意で加入したり、脱退したりできないのが社会保険の仕組みだからです(ただし、任意適用事業所を除く)。

ただ、もし何らかの手段で、懲戒として社員さんを社会保険から脱退させたとしても、1ヶ月や2ヶ月だけ保険料が支払われていないとなると、社会保険事務所の人も「変だな」と思うはずです。

ずっと加入していたのに、その後、突如としてぽっかりと穴があいて、その後にまた加入しているという記録が残るでしょうから、違和感を感じるでしょうね。

「なぜ、ここだけ未加入になっているのですか?」と聞かれてしまうと、答えにくいのではないでしょうか。


中には、保険料が負担で、制度から脱退する手続きをする法人もあるようですが、これはダメです(ただ、本来ダメなはずですが、脱退を受け付けているということも噂ではあります)。

ゆえに、社会保険からの脱退を懲戒手段として使うことはできません。

ただ、どうしてもと言うなら、営業手当を減額するというような代替手段を用いて懲戒を行うのが良いですね。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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