book187(算定基礎届には賃金の明細が書かれていない)






■随時改定ではなさそうだが、改定の案内が届いた。


社会保険料の算定基礎届を提出するとき、4月~6月の間での時間外手当や臨時の手当の増減が大きいと、社会保険事務所から随時改定の案内が送られてくることがあります。


随時改定というのは、「何らかの理由で、固定的賃金が変動したとき、そのままの標準報酬月額では実態に合わないので、その時点の実態に合うように標準報酬月額の水準を臨時的に変更する」という制度です。

ただ、「固定的賃金」が変動しないと、随時改定にはなりません。

しかしながら、固定的賃金が変動していなくても、随時改定の案内が送付されることもあります。


年1回で実施される社会保険料算定のときに、算定基礎届を提出するのですが、何らかの理由で4月~6月の報酬額が上下に変動していると、随時改定を案内されることがあります。

ただ、ここでのポイントは、案内されたからといって、必ずしも改定が必要な状況だとは限らないということです。








■算定基礎届には賃金の明細が記載されない。


例えば、時間外手当や臨時の手当が増減したときには、随時改定の対象にはなりません。

なぜならば、固定的賃金の変動ではないからです。


しかし、固定的賃金の変動がないにもかかわらず、随時改定の案内が送付されてくることがあります。

算定基礎届では賃金の明細については記載しません(固定的賃金の内容と非固定的賃金の内容を分けて書くような書式にはなっていない)ので、「報酬総額の変動」を判断して、随時改定に該当するかどうかを案内しているのでしょう。

つまり、非固定的賃金が増減しているにもかかわらず、固定的賃金が変動していると判断される可能性もあるということです。


社会保険事務所の窓口では、項目別に報酬の変動を見ているわけではありませんので、固定的賃金の変動なのか、それとも、非固定的賃金の変動なのかは分からないんですね。


それゆえ、時間外手当や臨時手当が大きく増えたり、もしくは、大きく減ったりすると、随時改定の案内が送付されることもあります。

しかし、時間外手当や臨時手当の増減は固定的賃金の変動ではありませんので、増減の程度が大きくても随時改定にはならないのが正しいのです。


「実際は違うけど案内が届く」いうこともあるのですね。



 

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