book181(休業ではなく休日と言い換えれば休業補償を支払う義務がなくなる?)





■「休業」ではなく、「休日」とすれば都合が良い?


ご存知のように、会社の判断で休業すれば、補償が必要です(休業手当)。

最近よく利用されている、雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金でも、休業の取り扱いを考えなければいけない場面に遭遇します。


では、「たとえ実質は休業であっても、無給の休日として扱えば、休業に対する補償は必要なくなるのではないか?」と考えたら、どうでしょうか。

確かに、通常の休日ならば、祝日や日曜日、もしくは週休2日休日の土曜日と同じ性質の休日になりますから、補償は必要ありませんよね。


ただ、「実質は休業なのに、休日として取り扱っている」となると、簡単には見過ごせませんね。

まさに、休業に休日という仮面を被せているような場面です。







■休業を偽装して休日を増やす会社もあるかもしれない。


「休業にすれば負担になるから、休日にしよう」と考えて、実態が休業であることを隠して、休日を偽装することも、やろうと思えば可能です。

就業規則の休日に関するルールを変更して、休みを増やせば、週休3日や週休4日に休日制度を変えてしまうこともできるわけです。

その後、商売環境が好転してきたら、元の休日ルールに戻してしまうんですね。


事務的には、このように強引なこともできないことはないのですが、やれば必ずトラブルになります。

「休みが増える」ということは、「給与が減る」ということと同じなのですから、社員さんは気づきます。



ただ、社員さんや組合の合意を得ているならば、無給の休日を増やして、休業ではなく休日として扱うことも可能ではあります(日立製作所が実施していたようです)。


しかし、「社員さんや組合の合意を得る」ことは簡単ではありません。


一般的には、「休みが少なくなる」よりも「給与が少なくなる」ことの方が抵抗されやすいですから、「無給の休日を増やして、給与が減る」という提案に対して、会社が合意を得るのは難しいはずです(不可能ではないが、難易度が高いということ)。


やはり、会社の都合で休みにするならば、「休業」として扱っていただくのが妥当です。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所