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労働者代表者は民主的に選ぶべきだが実態は?

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■■  社員の代表者は民主的に選ぶべきだが、、
■■  選出プロセスは管理されていない。
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■会社が社員の代表を選んでいる。

労務管理をしていると、手続きを進める上で、

社員の代表者を選出する場面がありますね。


例えば、就業規則の意見書を作成する時には社員の代表者を選出します。

他にも、雇用安定助成金や中小企業緊急雇用安定助成金でも社員代表を選出しますよね。


就業規則ならば、「労働者の過半数で組織する労働組合」もしくは「労働者の過半数
を代表する者」の意見を聞くと決められています(労働基準法90条参照)。

助成金の場合もこれに準じます(意見は不要ですが)。


また、代表を選ぶ時には、民主的な手続きで選出して下さいというのが法律の
求めるところです。


しかし、具体的には「選出の基準」が定まっていないんですね。



つまり、


・「民主的な手続き」とはどのような手続きなのか。

・どうやって手続きを進めれば良いのか。

・どの社員でも代表になれるのか。

・民主的かどうかの判定はどうするのか。


などなどの具体的な基準は、労働基準法を読むだけでは分からないのです。



具体的な選出の基準が無いので、労働組合がない会社だと、会社が一方的に
代表者を選んでしまうこともあります。

こんな方法だともはや民主的とは言い難いですよね。


そこで、今回は、社員代表が選出される「過程」を考えてみることにします。





■選ばれる過程は管理されていない。

現状では、社員の代表者を選ぶといっても、選出のプロセスまでは管理できていません。


外部の人(労働基準監督署の人など)からすれば、誰が代表者になったかという「結果」
は分かりますが、代表者が選出された「過程」までは分かりません。


例えば、就業規則に対する意見書を読んでも、社員代表者の氏名や押印は載っていますが、
どうやってその人が選出されたかを示す欄はありません。


そのため、民主的に選ばれたのか、それとも非民主的に選ばれたのか、判断はできない
わけです。




代表になれる人は、

【労働基準法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと】

という条件を満たす必要があります。



役員でない人、人事権の無い人、総務や人事を担当していない人などが主な対象者ですね。

ただ、どこからが管理職で、どこからが管理職ではないかが会社ごとに違いますから、
この基準だけで十分に選別できるとは限りません。


「名ばかり管理職」という人もいますからね。




一方、選出の方法は、

【就業規則について従業員を代表して意見書を提出する者を選出することを明らかにして、
実施される投票、挙手等の方法による手続きにより選出された者であること】

と要求されています。


ただ、選出の方法としては、選挙や投票、挙手などで選出するのが民主的な選び方
なのでしょうが、実際の現場では、このような作業が行われることは少ないです。



どの方法を採っても、結論は似たようなものだから、会社が選んでも同じだろう、
と考える場合もあります。


また、社員さんが興味を持っていないという面も考えなければいけません。

会社に勤めている人の中には、事務的な手続きや作業は全て会社任せという社員さんも
多いです。

「会社がキチンとやってくれているだろう」と思っているんですね。


そのため、わざわざ自分自身が事務的な手続きに加わるのは嫌だと考えることもあるようです。


自分自身が、雇用保険に何年間加入しているか、厚生年金に何年間加入しているかを
マメに把握している人は多くはないはずです。


私の身近な人でも、公的な制度に何年加入しているかとか、どの被保険者種別かを
知らない方もいらっしゃいますからね。


公的な制度は加入期間が長くなりますから、いちいち管理していないのが本音なのでしょう。



他にも、「雇用保険(失業保険)は失業した時しか使えない」と思い込んでいる人も
いるのではないでしょうか。

実際には、失業してなくても雇用保険は使えるんですよね(もちろん、基本手当は
受け取れませんが)。


失業保険という名称が一般的になっていますから、失業の時だけしか使えないと
思い込んでしまうのでしょうか。



会社が何でもやってくれるだろうと任せっきりな人にとっては、「就業規則に対する
意見書を作るので代表者を選んで下さい」と会社から言われても、何のことやら?と
思うのではないでしょうか。


「意見書って何ですか?、、、何か意見するんですか??」などと反応してしまうのでは。



労働組合がある会社ならば、ほぼ自動的に組合が代表になるのですが、組合がない会社は
困りますよね。


公的機関も、「どうやって社員代表を選出しましたか?」と詮索してくることもまず
ありませんので、代表者の選出の過程はクリティカルな要素ではないのかもしれませんね。


労働基準監督署などの窓口でも、民主的に代表者が選ばれたかどうかは拘っていない
ような気がします。

「方法だけ示して、管理はしない」という状態でしょうか。



現状では、社員代表を民主的に選ぶといっても、有名無実になっていると言えますし、
形骸化してるとも言えます。


就業規則の意見書も、事務的に必要な書類であって、中身は重要視されていないのかも
しれません。

やはり、就業規則本体の方が重要ですからね。



■民主的に選ばれているかどうかは、会社と社員だけが知っている。

現実には、思っているほど厳密に制度が運用されていないということは確からしいです。

だからと言って、いい加減に運用して良いわけではありません。


会社でも行政でも、労務管理に対しては裁量の幅が広いですから、最後の部分まで
厳密に詰めるということはあえてしていないのでしょうか。



代表を非民主的に選ぶことが実際に可能だとしても、やはり民主的に選ぶことが
求められているならば、民主的に選ぶべきなのでしょうね。



「できるからといってやって良いわけではない」という場面なのでしょうか。


参考:東京労働局
http://www.roudoukyoku.go.jp/seido/kijunhou/k-kisoku.htm


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