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過去は考慮するが未来は考慮しないのが有給休暇

 

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休暇を付与されてすぐ退職すると、休暇は按分される?


有給休暇を付与された時点から数ヶ月後に退職することが決まっていると、本来付与されるべき休暇の日数を減らされてしまうということがあるようです。


例えば、10月に休暇の付与日があると仮定して、11月に退職することが確定しているとすれば、1/12だけの休暇しか付与されないということです(勤続予定の月数に応じて休暇を比例配分している)。

確かに、休暇を付与された後、まもなく退職することが決まっているのだから、按分計算の上で休暇も減らしてしまっても良さそうとも思えます。


しかし、有給休暇は「過去の勤続期間」や「過去の出勤率」を使って付与されるかどうかを決めるものです。

ならば、「未来の要素(あと数ヶ月で退職するという要素)」を考慮して休暇を減らすのはダメなのではないかとも思えるわけですよね。


さて、どちらの判断が妥当でしょうか。



「過去」を基準に休暇は付与される。


例えば、10月に有給休暇が11日付与されたと考え、さらに10月の時点で12月の末には退職することが確定している社員さんがいると仮定します。


そのとき、「数ヶ月後に退職するのだから、有給休暇も按分しただけしか付与しない」という対応をするのは間違いです。

つまり、10月以降は3ヶ月間だけ勤務するわけだから、「3ヶ月/12ヶ月=1/3」と考えて、有給休暇を比例配分することはできないということです。

11日の1/3ですから、およそ3日でしょうか(端数を繰り上げれば4日)。


10月の時点で付与される休暇は11日分で確定していると考えるべきであり、その時点以後の勤務予定を考慮して休暇の配分を変えることはできないんですね。


ゆえに、「過去は考慮するが未来は考慮しないのが有給休暇である」と言えるわけです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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