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社会保険への加入は簡単だが脱退は困難


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■■┃  本では読めない労務管理の「ミソ」
□□┃  山口社会保険労務士事務所
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━ (2008/11/24号)━



■■  社会保険の加入は簡単、けど脱退は困難
■■  1度加入したら、出さない。
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■入るのは簡単ですが、、、

フルタイム社員の勤務時間を160時間とすると、パートタイム
社員さんの勤務時間が120時間以上になると、社会保険に
加入することになります。


皆さんも、よくご存知の通りです。


また、パートタイム社員さんの社会保険加入に関する法改正も
今後、進むでしょう。


しかし、加入する事については、たくさん情報があるのですが、
加入した後に条件に当てはまらなくなった時にどうするかという
ことについては、情報は少ないなと感じます。


例えば、今までは、1ヶ月に140時間ほど働いていたパート
タイム社員さんが、「来月から勤務時間を短くして下さい」と
申し出てきたらどうするのか。


特に、勤務時間を短縮して、1ヶ月の勤務時間が120時間に
届かなくなったらどうするのかが疑問ですね。






■自由に出る事はできない。

ご存知のように、保険制度などの公的な制度からは自由に脱退
できないのが通例です。


労災保険、雇用保険、健康保険、国民年金、厚生年金などなど。

どの制度も、加入するのは比較的簡単ですが、脱退(資格喪失)
するのは困難です。



社会保険である健康保険や厚生年金でも、資格を喪失する際の
条件は限られています。

大雑把に挙げると、


・退職した場合
・転勤した時
・適用除外(臨時雇用や季節雇用など)になった時
・会社が倒産した時
・70歳に達した時
・死亡した場合


など、限られた条件を満たした時にだけ、資格を喪失できる
のですね。

ここには、勤務時間が減ったとか、収入が減ったとか、という
理由は列挙されていません。



会社としては、
「勤務時間が短くなって、もう加入条件に該当していないのだか
ら、資格喪失の手続きをしたい」と考えるでしょう。


一方、パートタイム社員さんとしては、
「収入も減ったから、自分で社会保険に加入せずに、家族の扶養
に戻りたい」と考えるかもしれません。


会社も社員さんも、考えは一致しているのですが、制度の仕組み
上、任意での資格喪失はできないんですね。


「勤務時間が短くなると資格喪失できる」となると、任意で勤務
時間を調整して、資格取得したり資格喪失したりできるように
なってしまいます。




■加入し続けても支障はない。

法律では、強制加入の条件は示していますが、加入条件に当て
はまらなくなったからといって、加入するなとは決めていない
のです。


考えると、保険料を支払って、その対価として保障を得るわけ
ですから、制度に損害が発生することもありません。


ですから、加入を続けても構わないということなのです。


社会保険料算定でも、第1等級(月収101,000未満)で対応
できますから、保険料の計算もできます。



労働保険や社会保険には、「国民皆保険」という方針があります
ので、制度に加入することはむしろ歓迎されるはずです。



「1度資格を取得したら、退職まで維持する」のが社会保険です。

「自由に出れない」ということをお忘れなく。

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労務管理の問題を解決するコラム

職場の労務管理に関する興味深いニュース

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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