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休日に出張へ出発すると給与はどうなる?

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休日に出張へ出発することが労働とみなされるか

出張の移動時間が指揮命令下にあるかが判断基準となります。例えば、移動中に業務指示がある場合や、業務遂行が必要な場合は労働時間となり、給与支払いが必要です。一方、移動中は業務の指示はなく、本人に任せられているならば労働時間にはなりませんね。

移動中に買い物をしたり、食事をしたり。温泉地で温泉に入ったり。いわば自由時間ならば労働時間ではありませんよね。

休日に出張に出発すると振替休日に

出張するときは、あらかじめ出発する1週間前までぐらいに、会社から本人に対して、出張の日程が知らされるはず。

例えば、「シンガポール支社に出張で、12月7日の日曜日に出発。日曜日の休みは、12月12日の金曜日に振り替え」などのように本人に知らされますね。

休日を他の日と振り替える時には、振り替える日を事前に予告します。この場合だと、12月1日頃に、上記のような予定が知らされているでしょうから、休日を振り替えできています。

事前に予告せずに休日に仕事をすれば「代休」ですが、事前に振替出勤日と振替休日の日程を予告しておけば「振替休日」になります。

また、振替休日だと休日労働の割増賃金は無いですし、代休だと休日労働の割増賃金はあります。

出張には「事前の予告」が付きものですから、代休ではなく振替休日の扱いになるんですね。

となると、休日の出張には、振替出勤になり、休日労働の割増賃金は無いと考えるのが妥当です。

予定も決めず、先に出張しておいて、後から休みの扱いを決めることは、無いとは言い切れませんが稀でしょう。

出張での移動時間の取扱い

出張の移動時間は通常、労働時間に含まれません。

ただし、移動中に具体的な業務を行う場合(報告書作成、電話対応など)、会社の指示で特定の行動を伴う場合(顧客対応や同行者の管理)は、労働時間に含まれます。

移動中に指揮命令下で業務に関連することをするかどうかが基準になります。

移動時間は仕事時間ではない、と一般に考えられていますので、丸一日、移動に使ったとすれば、ノーワーク・ノーペイの原則に従って、給与は無しになります。

休日は、振替休日で対応するので、別の日に休みをとることになります。

出発日当日に仕事も行った場合には、給与は発生します。

休日に出張へ出発すると給与や手当は出ないの?

休日の移動が労働時間に該当しない場合でも、会社の就業規則や労働協定に基づいて休日出勤手当の取扱いが定められていることがあります。

休日出勤扱い

給与として「休日出勤手当」が支払われる(通常賃金の35%以上割増)。休日に出張へ出発した日は、休日労働とみなして給与と割増賃金を支払います。

振替休日制度

別日に休日を振り替えることで、休日を確保する。出張に出発した日の休日が潰れたので、別日に振替休日を設けます。出発日の休日割増賃金はありませんが、基本給の部分を支給するかどうかは会社ごとに定めます。

出発日にも指揮命令下で業務を実施していたならば、基本給の部分は支給します。しかし、指揮命令下になく自由に移動できる日だったならば、休日のみ別日に振替休日として用意します。

出張手当を支給

休日に出発する場合の手当が規定されていることもあります。出発日の休日は、指揮命令下になく移動しているので給与は無いものの、出張手当を支給する方法ですね。移動に対する補填として位置づける出張手当です。

 

出発日を通常の出勤日と扱うか、給与は無いものの、別日に振替休日を設けるか。移動に対しては出張手当を出すか。工夫のしどころですね。

 

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労務管理の問題を解決するコラム

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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