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仕事での罰金 どの程度なら許される?




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今日のTOPIC
1: 罰金と減給制裁
罰金は自由。制裁は不自由。

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■  罰金と減給制裁
■■ 罰金は自由。制裁は不自由。
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■制裁にはルールがある。

制裁だと、就業規則に書いていないといけない


1回の違反で、日給の1/2以内。
かつ、
月の総額で月給の1/10以内。

という決まりがあります。



会社によっては、「遅刻した場合には、15分の
勤務時間分の給与を減額する」というものもあり
ます。

また、減給制裁という規定はあるものの、実質的
には機能していない会社の方が多いですね。

「そんな規定があるのは知っているけど、使ったこ
とがないよ」という会社がほとんどではないかと
思います。規模の小さい会社だと特に。




■罰金にはルールが無いけれど、、、

罰金だと、就業規則に書いている必要はありません。

また、課金する金額も自由です(いくらでも高くで
きるというわけではなく、客観的な基準がない
だけ)。



例えば、
・営業日報を書き忘れたら、1,000円の罰金
・社員旅行に参加しなかったら、4,000円の罰金。
・朝の掃除をすっぽかしたら、1,000円の罰金。

などなど。
(この金額が妥当かどうかは、会社によって違い
ます)


事前に金額を定めておくのは、労働基準法違反
なのではとも思えますが、会社が自主的に決める
のが罰金です。

「単純な罰金」と「損害賠償の予定(労働基準法
16条)」を一緒にはできないですよね。

朝の掃除をしなかったら、労働契約違反なので
しょうか?

違いますよね(笑)。

ただし、お掃除自体が仕事の方は別ですよ。



話が変わりますが、私の罰金経験(笑)を持ち出す
と、仕事ではありませんが、大学のゼミにて、1回
で7,000円の罰金を支払ったことがあります。

卒業論文の書式ミス(行間や行数設定、参考文献の
記載方法、図表の取り扱い等)の量に応じて、罰金
額が変わるというシステムでした。

ミスが少なければ、罰金は無し、もしくは少ない。
一方で、ミスが多ければ、罰金は多くなるのです。

私は後者でした(涙)。

学生にとっての7,000円というのは、決して少ない
額ではなかった(法外?)と思います。

そのお金は、後の飲み会にて使われました。

私自身にも便益があったので、他のゼミ生おごった
と思って、良しとしています。



ところが!! その時期に、凄いことが起こりま
した。

忘れもしません。
罰金を支払う数日前に、道端で、7,000円を拾った
のです!!

「え~、嘘でしょう(疑)」と思われるかもしれ
ませんが、本当です。
夜に買い物に出かけていた時(夜の7時頃だったと
思います)、偶然、お金が道に落ちていたのです。

5千円が1枚。千円が2枚です。

後に、お金は誰のものかわかりませんので、その
拾ったお金で罰金を支払いました。

お金には名前が書いていませんので、返しようが
ないのです(一生懸命に弁明)。



まさに「拾う神あり」ですね。
神は私を見捨てていなかったのです(笑)。



話を戻すと、就業規則に書いていなくても罰金制度
は作れますが、あまり高額な課金をしたりすると、
社員さんからの反発もあるでしょうから、ほどほど
の水準にすべきです。

要は、罰金そのものがダメなのではなく、「程度の
問題」なのです。

例えば、欠勤したら5,000円の罰金とか、タイムカ
ードを打刻し忘れたら1,000円とか、これらは
明らかに不合理な罰金です。

私の経験の7,000円も恐らく不合理だったと思い
ます(笑)。

常識的におかしなものは、罰金の仕組みとしては
不完全です。


かといって、あまりに少額な罰金だと効果がありま
せんので、ご注意を。

社員さんが納得しうる水準で仕組みを作るのがミソ
です。


少なくとも、欠勤やタイムカードの打刻漏れで罰金
はできないでしょう。

こんな会社嫌ですよね。




■モチベーションが上がるような仕組みにする。

何でも罰金にしてしまえば都合が良さそうとも思え
ますが、社員さんが納得できないと反発されるだけ
です。


一応の判断基準としては、

就業規則に書いてあることに反した場合は、減給制裁を使う。

逆に、就業規則に書いていない会社の決まり事に反した場合は、

罰金を使う。



遅刻だと、罰金ではなく減給制裁。
朝の掃除当番をサボった場合だと、減給制裁では
なく罰金。

こんな分け方です。

「やる気を出す」罰金の仕組みが望ましいです。
人は得るものよりも失うものに敏感です。そのため、減給制裁や罰金で人を動かすよりも、例えば掃除当番を担当した人には1回500円の手当を支給する方が人は動きやすくなります。
失うものが無ければ安心して働けますからね。減給制裁や罰金なども選択肢としてあるでしょうが、人の感情を動かすならより良い方法を考えてみるといいでしょうね。



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