労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

問題解決の連続。それが労務管理。

仕事のハテナ 17のギモン

 

 

労務管理は問題だらけ。

問題だらけなんて、いきなり何を言うのかと思うでしょうが、これは本当のこと。といっても、いわゆるブラック企業だらけとか、法律なんて知らんぷりするような企業が跋扈していると言うつもりはないんです。


言いたいのは、労務管理というのは、問題解決の連続だということ。答えが1つに定まらないイレギュラーな問題がちょくちょくと起こるものなのです。



決まったことを決まったとおりに処理するルーティンな仕事も多々ありますが、「こりゃあ、困ったな」、「今までに考えたこともないな」、「こういう場合はどうやって判断したらいいんだ?」という場面に遭遇するはずです。まさにアドリブが求められる場面ですね。


会社の中での実務だと、毎月の給与計算だとか、賞与の支払いだとか。雇用保険料、社会保険料の控除、さらに、社員が新しくい入ると公的な保険に加入する手続きもあります。退社する場合は、健康保険証の返却や保険からの資格喪失手続きもあります。

毎月、もしくは決まった時期に必要な事務的な手続きならば、やり方を覚えてしまえば難なく対応できます。何回か経験すれば分かることならば、悩むことはあまりないですし、困ることも少ないでしょう。



仕事をしていると、身近に起こりうる疑問や悩み、問題を解決するのがこの本の目的です。ただ、解決するといっても、1つの疑問なり問題に対して答えが1つとは限らないものですから、数あるうち1つの答えを提示するのが私の役割です。

専門家の仕事は、問題を解決すること。私はそう思っています。すでに対処法が分かっていることならば自分でも対処できますし、専門家が出てくる幕ではありません。例えば、先程書いた給与計算。会社の事務を担当している社員さんでもできることですから、こういう作業に専門知識は要らないでしょう。他には、雇用保険の加入手続きや社会保険の加入手続きも難しいものではなく、書類を書いて、必要な添付書類をセットにして窓口に出せば終わりです。

やり方を知っているならば、それはもう知っているとおりに処理してしまえば済みます。しかし、いつも通りのやり方では対処できない問題に遭遇したらどうするか。ここが人間の力の見せどころ。

労務管理も含めて、仕事とは、問題解決の連続です。「仕事とは何ですか?」と聞かれたら、私ならばこのように答えます。問題を解決することです、と。つまり、問題を解決するのが仕事であって、それは労務管理に限らず、他の仕事でも同じです。

病院での仕事は、病気や怪我という問題を解決しています。八百屋さんでは、色々な野菜や果物を集めて、手頃な値段で売るという形で問題を解決しています。また、魚屋さんも八百屋さんと同じです。


この本で採り上げた問題は17個あります。

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:高校生は夜遅くまで働いてもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?
Q:残業代を払えば、何時間でも残業してもいい?
Q:休みの日に仕事をしたのに休日手当が無い?
Q:皆勤手当を作ろうと思うけど、作っていい?
Q:半日有給休暇や時間単位での有給休暇を導入すべき?
Q:誕生日休暇を作ってもいい?
Q:学生は労災を使えない?
Q:着替えの時間は仕事の時間に含むの?
Q:学生に有給休暇は無い?


いずれも労務管理で身近に起こりそうな問題点を集めました。書類を作成して手続きするのも労務管理のうちですが、答えが1つに定まっていない問題にどうやって対処するか。この点を本書では書いています。

 





仕事のハテナ 17のギモン






社会保険料を調べるための標準報酬月額等級表

健康保険 標準報酬月額 簡易閲覧表(H30/4 - )

健康保険の保険料と標準報酬月額を知ることができます。

平成31年度版も用意しています。
標準報酬月額 簡易閲覧表(H31/4 - )

健康保険 標準報酬月額 簡易閲覧表 介護保険加入者版(H30/4 - )

40歳以上の方が健康保険に加入しているときはこちらの閲覧表が使えます。

平成31年度版も完成しております。
健康保険 標準報酬月額 簡易閲覧表 介護保険加入者版(H31/4 - )

厚生年金 標準報酬月額 簡易閲覧表(H29/9 - )

2017年の9月から有効な厚生年金の標準報酬月額閲覧表です。PDFで見ることができます。

平成30年度の雇用保険料

2018年の4月1日から2019年の3月31日までの雇用保険料です。こちらもPDFで見ることができます。

平成31年度の雇用保険料率が決定しました。

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休暇制度を新たに作らず、休暇は年次有給休暇に一本化する。

1つで十分

 

メルカリ、新休暇制度を導入 - 有休とは別に10日間の病休を付与

 メルカリは7月1日、組織のグローバル化に合わせた新休暇制度として、「Sick Leave」と「リラックス休暇」を導入したと発表した。

「Sick Leave」は、社員本人の病気・ケガを事由とした休暇を年10日、有給休暇とは別に診断書などの証明書は原則不要で付与されるもの。

 従来の制度では、病気が理由で休みを取得する場合、有給休暇から取得する必要があった。欧米企業やグローバルに展開している企業では有給休暇とは別に病気の際に取得できる休暇を用意している企業が多くあり、安心して有給休暇を取得できるという声を受け、新制度が導入された。

 

傷病時に取得できる休暇をメルカリが導入したとのこと。診断書不要で利用できるのは良いところ。

働き方改革という言葉を聞く機会が多いですが、休暇制度を作るのもその一環であろうと思います。

ただ、休暇を新しく作るのも一案ですが、条件の設定や運用が必要になるため、休暇の種類が少ない段階では気になりませんが、メニューが増えてくると管理に手間がかかります。


休暇制度を作らずに、年次有給休暇を増やして対応することもできます。例えば、年に10日ではなくとも、1年間で傷病にかかる可能性を織り込んで年に3日の年次有給休暇が加算されるというものです。

休暇制度を年次有給休暇に集約しておくことで、管理と運用が容易になります。日数を加算するだけで対応できますから、年次有給休暇を管理する帳簿があれば、それをそのまま利用できます。

また、年次有給休暇ならば、医師の診断書が必要かどうかを検討する必要はありません。さらに、理由を問わず利用できる休暇ですから、傷病以外の用途で使っても構いません。特定の目的で作られた休暇と違い、年次有給休暇は汎用性が高いのです。


具体的には、法律で決まった年次有給休暇が付与される段階で日数を加算します。

勤続6ヶ月時点で10日のところ、これを13日にする。
2年6ヶ月時点で12日のところを15日にする。

このように法律で決まった日数に加算して、それを傷病時に利用するわけです。

休暇制度を新たに作ると、制度ごとに対象者や日数など条件を設けて運用していかなければいけませんから、管理する手間が増えます。作るだけ作って、実際は利用されないのでは意味がありません。

個々人の事情に合わせて、自由に休暇を取得するのが目的ならば、なおさら年次有給休暇の方が親和性が高いでしょう。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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