出さないと年金が少なくなる? 年金に課される所得税で控除を受けるための申請書。

 


控除申告書、90万人に再送付=過少支給で記入欄改善―年金機構

 日本年金機構は18日、所得税の控除を受けるための申告書の未提出などが相次ぎ、2月支給分の年金額が本来より少なくなった受給者が多数生じた問題で、記入欄を分かりやすく改めた申告書を対象者約90万人に再送付したと発表した。
 一定以上の年金収入があり、所得税がかかる人は、控除を受けるために申告書を毎年提出する必要がある。しかし、2017年に申告書の様式が変わり複雑化。未提出や記入ミスが相次ぎ、多くの受給者が控除を受けられず、今年2月支給分が本来より減った。申告書を提出しない限り、差額分は解消されない。
 このため機構は申告書の様式を改善。高齢者に配慮して全体の文字を大きくしたり、扶養親族の所得に関する記入欄に選択肢を設けたりした。

 

 


会社に勤めている方ならば、

『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』

という書類を見たことがあるはず。

 

「知らないゼ。そんなもん」とは言わせませんよ。

毎年、年末調整の少し前、11月とか12月でしょうか。

会社から、

「これ、書いといて」

と渡される。

それが「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」です。


国税庁のウェブサイトにサンプルがあります。

これを見れば思い出すでしょう。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h30_01.pdf

 

 

 

年金を受け取る人も出さないといけない書類。


在職中に会社に出すのは、
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

年金を受け取り始めると出すのは、
「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
というもの。


どちらも扶養控除を受けるための書類で、
チャンと書いて出さないと、所得税が多くなり、
受け取る収入なり年金が減ります

 

「平成30年分公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」および「個人番号申出書(平成29年分扶養親族等について)」の提出について(日本年金機構)

 

 

何だかよく分からないから放置すると、、、。


公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
を書かずに放置しても、何か罰があるわけではなく、
逮捕されたりもしません。

しかし、扶養控除に関するこの申告書類を出さないと、
所得税が本来よりも多くなり、年金が減ってしまいます。


落ち着いて読めば、そう難しい書類でも無いのですが、
慣れていない方には難しいもの。

 

 


公的年金等の受給者の扶養親族等申告書というのは、

年金にかかる所得税を少なくするための書類です。


例えば、

年金収入が年間で200万円。

所得税率が5%だとすると

年間で所得税は10万円。

ザックリとした数字ですが、
分かりやすくするために、
あえて単純化しています。

何の扶養控除も無ければ
所得税は10万円です。

 


ここで、

公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
に控除対象者(配偶者や子供)を申告していると、

所得から一定額を控除できます。

 

仮に、妻である配偶者がいて、
この人を公的年金等の受給者の扶養親族等申告書に記載すると、

30万円の所得控除が受けられるとします。


その場合は、

200万円から30万円を引いて、年金収入は170万円となります。

ちなみに、実際に受け取る年金は200万円です。

課税の対象となる所得が170万円になっているんですね。


そこに5%の所得税を課すと、

所得税は8.5万円に減ります。


先程と比べて、所得税が1.5万円減っています。

 


このように、
「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
をチャンと提出しているかどうかで、所得税の額が変わるのです。

 

これが提出されていないと、
本来支給される年金よりも少なくなってしまいます。

書類が複雑だったため、そのまま放置して未提出になり、
その結果、以前よりも年金が減ってしまった。

これが過少支給の原因です。

 

 

 

年金は課税される。


「年金って、税金がかかるの?」
と思う方もいらっしゃるでしょうが、

老齢年金は所得税がかかります。

国民年金は老齢基礎年金。
厚生年金は老齢厚生年金。

この2つには所得税がかかります。


お爺ちゃんやお婆ちゃんがいる方は聞いてみてはどうでしょうか。

「年金も税金がかかるの?」
「そうよ。税金かかるよ」

と教えてくれます。

 

 

 

確かに、ちょっと難しい書類ですが、

大事な書類です。


年金の申請書にもセットになっていて、
最近、年金の支給申請をした方はご存知のはず。

「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
を初めて提出する方は、

年金の支給申請とセットで書類を出すんです。

 

支給申請の書類は10ページぐらいあって、
その中に「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
も入っています。


受給者になった後は、申告書が毎年送られてくるので、
それを書いて提出します。

 

 

 

年末調整での扶養控除等申告書(記入例つき)

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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