「保育園落ちた、やった!」 - あえて保育園に落ちるという選択。

 

育休延長・給付金のため… 入園の意思ない保育利用申請

 

「保育園落ちた、やった!」と思う人。


保育所に入れなくて困るのではなく、入れないほうがいい。

 

何だかヘンな感じですが、育児に関する制度を利用するために、
あえて保育園の選考に落ちる方がいるんですね。

 

以前は最大で1年6ヶ月までだった育児休業期間が、
2018年時点では最大2年まで延長できるようになっています。

 

育児休業期間の延長(厚生労働省)


保育所に入れない場合には育児休業期間を延長できる。
それゆえ、あえて保育所に入れないような申請をして、育休期間を延ばす。

 

入所するつもりがない人まで申請するため、どれぐらい待機児童がいるのか実態が分かりにくくなる。

地方自治体にとっては、このような不都合があるようですが、

利用者としては、利用できる制度をキッチリ使っているだけで、何か悪いコトをしているわけでもない。

 

保育所に入れなければ、育休期間を延長できる。
だったら、入れないようにしちゃえ、と。

裏ワザというか、制度ハックというか、子育てする親としてはそういう判断をするでしょうね。

 

ズルいと感じる方もいらっしゃるでしょうが、
制度がそういう仕組みなのですから、
使える制度を有効に使っており、合理的な判断です。


保育園に落ちて困る人がいる一方で、
保育園に落ちたい人がいる。

不思議なものですね。

 

 

 

社会保険料は免除。さらに、雇用保険から収入もあり。


育休期間が延びれば、
雇用保険から支給される育児休業給付も延長されます。

 

育児休業給付とは(ハローワークインターネットサービス)

 

育児休業給付の額は、育児休業を開始して6ヶ月までは、働いていた当時の収入の67%

6ヶ月以降は50%になります。

 

仮に、働いていた時の収入が月収30万円だったとすれば、6ヶ月目までは約20万円。6ヶ月目以降は15万円です。

 

厳密に書くと、
「休業開始時賃金日額×支給日数の67%(or 50%)」
という計算式なのですが、

ザックリと計算するには、産休に入る前の収入を67%なり50%にしてください。

 


子供と一緒にいる時間が長くなりますし、育児休業給付で収入もありますから、保育園に落ちても、必ずしも悪いわけじゃない、と考える人もいるのでしょうね。

 

会社としても、


育児休業中は社会保険料が免除されますし、

雇用保険から育児休業給付が出ますから、
給与を払う必要もありません。

 

育児休業保険料免除制度|日本年金機構



つまり、産休中の社員の雇用契約を維持するための費用がかからないんですね。


本人が産休で離脱するため、
出勤できる人数が減るという点はありますが、

会社として負担になる部分は人員調整ぐらいです。

 


まだ育児休業に関する仕組みを整えていない会社もあるでしょうが、

社員が育児休業を取っても、
会社は費用負担(社会保険料や給与)がありませんから、

育児休業制度に対してさほど抵抗感を持つこともないのではないかと思います。 

 

会社に育児休業制度が無くても、これは法律で決まった休業制度なので、社員が請求すれば与えないといけません。「ウチにはそういうものは無いよ」と拒否できないんですね。

 

何の準備も無く、「育児休業を取ります」と言われるよりも、事前にある程度は準備しておいた方がその時になってバタバタしないで済みます。

 

 

 

 

産休は取れたけど、育休は、、、。


出産前後に約3ヶ月ほどの産前産後休暇があり、

その後に続いて育児休業が来るため、

産休と育休を合わせて、最長だと2年3ヶ月もの期間があります。

 

職場によっては、

「産休は取れたけど、育休は取れそうな感じじゃなかったので、退職した」

という方もいらっしゃるのでは?

 

3ヶ月の産前産後休暇ならば受け入れられやすいとしても、

産休終わりに続けて育休に入るとなると、心理的な抵抗感があります。

 

「あれ? この間まで休んでたんじゃないの?」
と言われかねない。

 

産休と育休を同じものと考えている人もいるようで、
産休が終わった後に
「もう育休は取ったんじゃないの?」
と言う人も。

 

産休と育休を混同するレベルですからね。なかなか大変な感じです。


出産に関する制度は、職場ではまだ認知されていない部分があって、
理解が浸透していくまでにはまだ時間がかかります。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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