ICカードリーダーでマイナンバーカードを利用してみる。

 

労務管理ではマイナンバーを扱う場面が多々あります。会社でも、個人番号を提出してもらうように要求された方もいらっしゃるでしょう。

マイナンバーカードにはICチップが埋め込まれていて、ICカードリーダーに挿し込むとカードを読み取れます。また、ネット経由で身分を証明(電子証明書を利用する)したり、マイナポータルにログイン、さらに公的な手続き(対応しているものはまだ一部ですが)をネットで行うこともできます。



緑色の通知カードはマイナンバーカードではない


個人番号を通知するカードが送られてきたのが、2015年の12月頃。そこから手続きをして、半年ほどでマイナンバーカードが発行されました。私の場合は。

市町村の窓口に行って、身分証明書(運転免許証でOK)や通知カード(2015年12月に送られてきた緑色のペラペラ紙)を窓口の人に渡し、色々と説明を受け、暗証番号を4つも設定し、カードを手に入れました。確か、時間は20分ぐらいかかったと記憶しています。

緑色の個人番号通知カードがマイナンバーカードだと誤解している人もいるかもしれませんが、あれは個人番号を通知するだけのカード(というか紙ですけれども)なので、ICチップは入っていませんし、証明書としても使えません。

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マイナンバーカード総合サイト/通知カードについて



マイナンバーカードを入手するには、通知カードを受け取って、その後にカードを申請する手続きをします。私の場合、申請から6ヶ月ほど時間がかかりましたが、今は混雑していないので、もっと早いのではないかと思います。

 


平成29年7月からマイナポータル開始


2017年、平成29年の7月からマイナポータルというものが開始される予定だと数ヶ月前に知ったので、「そろそろチェックしてみようか」と思い、8月後半の今になってマイナポータルを見てみることに。

マイナポータルというのは、マイナンバー用のポータルサイトで、自分向けの情報を一括で見れるウェブサイトです。

ポータルで閲覧できる情報としては、自分に関する情報、さらに行政機関同士でやり取りされた経緯、自分の情報にアクセスした履歴などがあります。

例えば、日本年金機構が市町村に個人の情報を照会し、市町村が回答したとすると、そのやり取りの履歴がマイナポータルで見れるというわけです。自分の情報がどのように扱われているかを見れるのですね。

あとは、e-Tax日本郵便のMyPostとのアカウント連携もできるようになっており、この2つのサービスでの情報がマイナポータルで一括して閲覧できるようです。

 


 

どのICカードリーダーを使ったらいい?


マイナンバーカードを読み取るにはカードリーダーが必要ですけれども、いくつか種類があって、どれを使ったらいいのか迷うところ。

私が使っているのは、NTTコミュニケーションズのICカードリーダーで、ACR39という機種。NTTコミュニケーションズのICカードリーダーは前から定評があり、利用者からの評価も良好です。



カードを挿し込んで使うようになっており、かざして使うタイプではないです。コンビニやイオンに行くと、カードリーダーにカードをかざすのが主流ですが、このカードリーダーは挿し込んでICチップを読み取ります。

 


Macでも使えるICカードリーダー


この手の機器はWindows OSに最適化されている傾向があり、Mac OSでは使えないものが多いのですが、このICカードリーダーは問題なく使えます。2017年の今では、MacBookを使う人が増えて、MacユーザーがICカードを取り扱う機会も増えていると思われるので、この点は嬉しいところ。

NTT Communicationsのウェブサイトにドライバーが用意されており、Macの方にはドライバーをインストールしました。ちなみに、Windows 10の方ではドライバーをインストールしなくてもカードリーダーを利用できます。

MacのOSは、Ver. 10.12.6。利用するブラウザーはSafari。この組み合わせでマイナンバーカードを読み取りできます。

また、Windows 10の方は、MacのBoot Camp経由でWindows 10 Homeを動かしてICカードリーダーの動作を確認しましたところ、こちらも問題なくマイナンバーカードを読み取っています。

 


初期設定が少し面倒


マイナポータルでは、ウェブサービスのように、IDやメールアドレス、パスワードを組み合わせて利用するようにはなっておらず、事前の準備が必要です。SNSだと、メールアドレスとパスワードの組み合わせでサインインなりログインするのが主流ですけれども、マイナンバーではちょっとお固い感じで、事前の準備が必要。この準備が済むと、後はラクにマイナポータルへログインできます。


Macでマイナポータルを利用するには以下の初期設定が必要です。

1.Java実行環境をインストール。
Javaというのはプログラミング言語のことで、プログラムが動くように基礎環境を作るために実行環境をインストールします。「ジャバ」と聞くと、風呂釜洗いの洗剤を思い浮かべますけれども、そのジャバとは違います。


2.JPKI利用者クライアントソフトをインストール。
このソフトは、マイナンバーカードの中身を見るためのものです。カードに登録されている自分の証明書を閲覧するときにこのソフトを利用します。


3.マイナポータル環境設定プログラムをインストール。
これはマイナポータルにログインする環境を整えるためにインストールするものです。


4.Safariの設定(Windows 10の場合は、Microsoft EdgeではなくInternet Explorerを利用する)。
ここでは、プライバシー設定を変更します。さらに、プラグインの設定も変更します。インストールだの、プライバシーやプラグインだの、訳が分からない方もいらっしゃるでしょうが、マイナポータルのウェブサイトに説明がありますので、その通りに進めると大丈夫。

ブラウザー(インターネットのウェブサイトを閲覧するために使うソフト)には指定があり、MacだとSafari、WindowsだとInternet Explorerで設定します。


5.Safariを終了させ、再度、起動させる。
設定内容を更新するため、ブラウザーを再起動する必要があります。マイナポータルへログインするときは、カードリーダーにマイナンバーカードを差し込み、4桁の暗証番号(利用者証明用の電子証明書暗証番号)を入力し、マイページを表示します。

マイナンバーカードには4つの暗証番号が設定されています。署名用電子証明書用の暗証番号(6桁以上、16桁以下)。利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)。住民基本台帳用の暗証番号(4桁)。券面事項入力補助用の暗証番号(4桁)。マイナポータルにログインするときは、利用者証明用電子証明書の暗証番号を利用します。

IDやメールアドレス、パスワードなどを利用せず、カード本体と暗証番号、この2つでログインするのが特徴です。カードを挿し込んで暗証番号を入力するだけですから簡単です。銀行のATMみたいな感じですね。

 



電子マネーカードは読み取れない

このICカードリーダーは、マイナンバーカードに特化していて、WAONだとかSuicaなどの電子マネーカードは読み取れません。チャージできないし、残高チェックもできない。

ただ、電子マネー関連の処理は、スマホに搭載されたカードリーダーでも用が足りるし、お店や駅にある機械でチャージも残高チェックもできますから、あえてICカードリーダーで読み取れなくても不便はないでしょう。

 


スマホがICカードリーダーになる?


スマートフォン本体をICカードリーダーとして利用する方法もあります。

JPKIモバイルというアプリをAndroidスマートフォンにインストールすれば、スマートフォン本体がICカードリーダーになるのですけれども、対象となる機種は一部の機種だけ。


2017年7月14日時点で、対応機種は13機種のみ。

https://www.jpki.go.jp/prepare/pdf/nfclist.pdf
マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧

iPhoneどころかGalaxyですら対応していない有様で、「こりゃあ、ダメだ」という感じAQUOSやarrowsなどのスマートフォンとなると、利用者はごく一部。こういう機能は、まずメジャー機種から対応しないと利用者は伸びないので、iPhoneに対応しないと話にならないところ。

iPhoneをICカードリーダーとして使えれば、これは便利でしょう。カードリーダーを購入する必要はないですし、マイナンバーカードだけでなく、電子マネーカードにも対応すれば利用者は満足するはずです。


現状では、ICカードリーダーを購入したほうが経済的です。スマートフォンだと8万円程度かかるが、ICカードリーダーだと2,000円ちょっと。マイナンバー対応を理由にスマートフォンを買う人はいませんから、今はカードリーダーを購入するのが賢明です。

スマートフォンがICカードリーダーになるという点は良いと思いますが、対応機種が少なすぎるのが残念です。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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