高齢者向けの高額療養費制度が変更。2017年8月から。

f:id:ma95:20170808160948p:plain

 

高額療養費制度というと、100万円の治療費が10万円弱まで負担が減る有り難い制度として知られています。治療費が100万円の場合、3割負担だと30万円ですが、ここから高額療養費制度を適用していくと、10万円を切るぐらいの負担額になりますから、実質1割負担ぐらいまで下がります。

パッと入院して、手術して、短期間で退院できる(後の通院は無し)ような症状ならば高額療養費制度だけでも対応できます。しかし、治療が長引くような病気の場合は、別途で専用の医療保険に加入しておいた方がいいでしょうね。

さて、今年、平成29年の8月から、高額療養費制度が変わります。ただし、変わると言っても全面的にではなく、70歳以上の方が対象です。

70歳未満の方と70歳以上(75歳未満)の方では内容に違いがあります。70歳未満の方向けのメニューだと自己負担額が多めになるようになっていて、70歳以上の高額療養費制度では自己負担額が前者よりも少なくなります。

さらに、75歳以上の方は後期高齢者医療制度の対象ですが、こちらにも高額療養費制度があります。

今回は、70歳以上向けの高額療養費制度(75歳以上の方向けの後期高齢者医療制度で提供されている高額療養費制度も含む)が変更になり、変更点は自己負担額の部分です。

現役並み所得者(標準報酬月額が28万円以上なので、月収27万円以上の人)だと、自己負担限度額が外来の場合で10,000円ほど増えます(44,400円から57,600円に変更)。ただし、入院して治療した場合の自己負担限度額は変更無しです。

一方、一般所得区分(標準報酬月額が26万円以下なので、月収27万円未満)の人の場合は、外来で自己負担限度額が2,000円増加。さらに、入院して治療した場合には44,400円から57,600円に自己負担限度額が増加します。

さらに、一般所得区分に該当する方だと、外来での自己負担に年間で上限額が設定されるようになり、年間で144,000円(1ヶ月あたりに換算すると12,000円)までになります。例えば、外来で年間200,000円を支払った場合は、144,000円を超えている分(56,000円)が高額療養費として支給されます。


今回の変更では、75歳以降の方に適用される後期高齢者医療制度の高額療養費制度も同様に変わります。


自己負担限度額が上がれば、加入者の負担は増えますけれども、高齢者向けの高額療養費制度は定額で負担限度額が設定されています(14,000円や57,600円など)。そのため、高額療養費制度を実際に利用する場面になったとしても、格安で医療サービスを利用できる点に変わりはありません。

負担額の上限が57,600円で、200万円分の治療を受けても、患者本人が支払うのは57,600円なのですから、自己負担割合はわずか2.88%です。

 

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/home/g3/cat320/sb3190/sbb3193/290719
70歳以上の方の高額療養費の上限額が変わります(平成29年8月診療分から) | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所