book958(学生のバイトからフルタイム社員に切り替えたときの有給休暇はどうなる?)

 


学生の身分で働いていた職場に、卒業後はフルタイムで働き続けるとき、有給休暇の扱いはどうなるのかが今回の問題です。

継続した勤務期間に応じて有給休暇の付与日数は変わりますので、学生の頃の勤務期間が卒業後も通算される場合と通算されない場合では、休暇の付与日数が変わります。

週3日勤務だと、6ヶ月勤務して休暇は5日、1年6ヶ月で6日、2年6ヶ月で6日となります。一方、週5日勤務だと、6ヶ月勤務して休暇は10日、1年6ヶ月で11日、2年6ヶ月で12日となります。


例えば、学生の頃は週3日で3年間勤務して、卒業後はフルタイムで週5日に切り替わる場合、勤務期間を継続した場合と継続しない場合で休暇日数がどれだけ変わるか。

まず、勤務期間を継続した場合。

すでに3年の勤務期間がありますので、ここからスタートします。

フルタイム社員に切り替わってから6ヶ月時点で、すでに継続勤務期間は3年6ヶ月ですので、有給休暇の付与日数は14日、さらに1年6ヶ月時点では4年6ヶ月になりますから休暇の付与日数は16日になります。

一方、勤務期間を継続しない場合は、先ほどと同じように、6ヶ月勤務して休暇は10日、1年6ヶ月で11日です。



では、勤務期間を継続するかどうかをどのように判断するかというと、「実質的に労働関係が継続しているかどうか」で判断します。

上の例だと、職場はそのまま同じで、卒業前から卒業後もそのまま同じ場所で仕事をしているので、この場合は「実質的に労働関係が継続している」と判断します。

ここで、「じゃあ、少し期間を開けたらどうなる?」と思うところです。

例えば、2月に一旦契約を終えて、卒業後の4月から新たに契約して仕事を再開する場合、勤務期間は継続するのかというと、職場が同じで事業主も同一であるならば、「実質的に労働関係が継続している」ので、勤務期間は継続します。

なぜこういう扱いをするのかというと、もし勤務期間を継続しないとしてしまうと、契約を一時的に終了させて労働基準法39条を潜脱させてしまうので、実質的に労働関係が継続しているかどうかで判断するのです。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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