book947(通勤ラッシュと痴漢対策にフレックスタイム制)

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勝手に「一人フレックス」勤務、早朝出勤して、1時間早く退勤…やったらダメ?

 

始業と終業の時間が固定されていると、自分で時間をコントロールする余地が少ないため、電車が混み合う時間を避けて出勤したり、他の人よりも早く出勤することが難しいのです。

9時が始業だとすると、それに合わせて朝起きたり、電車に乗ったりと、予定を立てていきます。この始業時間に少し幅があると、起きる時間や電車に乗る時間をズラすこともできます。

例えば、始業時間を9時から11時の間で任意に選べるようにしておけば、朝の通勤ラッシュの時間帯には電車に乗らず、9時を過ぎたぐらいの電車に乗って出勤できます。最も電車が混み合うのは、朝の7時台から8時を少し過ぎたぐらいまでなので、この時間を避ければ、満員電車でムカつくこともない。9時以降になれば電車は一気にガラガラになりますから、通勤するには快適です。

痴漢されただの、そんなことはしていないだのと、スッタモンダするのも電車が混雑しているのが原因ですから、混み合う電車に乗らなければ、そういう面倒なトラブルにも遭遇しないでしょう。

痴漢対策の保険だとか、弁護士を呼べるサービスとか、「ここまでやらないといけない状況になったのか」とウンザリさせられるのですが、電車に乗る人が少ない時間帯を選べば避けられることです。

長年、通勤ラッシュについては話がされていて、どうやって解消するかとマジメに考える人もいますけれども、待っていても誰かが解決してはくれませんので、自分で対処するのが賢明です。

電車に人が乗れば乗るほど鉄道会社は収入が増えますから、鉄道会社が通勤ラッシュを解消するための取り組みをするとは期待できません。政府も、通勤交通費に対する優遇税制を拡張していますので、こちらも通勤ラッシュを解消するように動いていません。また、銀行や不動産会社は家を買わせようと熱心ですから、郊外に家を買って、満員電車で通勤する人を増やす原因になっています。

会社としても、通勤交通費は経費として処理できますので、「交通費全額支給」なんてことをしてしまう。

つまり、皆マジメに話し合っている割には通勤ラッシュを解消するように行動しないのが現状なのですね。

ならば、自衛するしかありません。



そこで便利なのがフレックスタイム制です。フレックスタイムというのは、仕事を始める時間と終わる時間に少し幅を持たせて調整できるようにする制度です。

一例として、始業時間を9時から11時に設定し、終業時間を18時から20時に設定する。この時間設定だと、朝は少し遅めに出勤して満員電車を避けられます。女性は痴漢被害に遭いにくくなりますし、男性も冤罪をこうむることなく、線路に降りて逃げることもなくなるのではないかと思います。

フレックスタイムというと、好き勝手に出勤して帰宅できるような仕組みだと誤解されるフシもありますが、本人の裁量でコントロールできるのは始業時と終業時の数時間です。

上記の例だと、9時から11時まで、さらに、18時から20時まで。この計4時間が本人でコントロールできる時間であって、11時から18時までは時間が固定されています。

11時から18時の時間帯をコアタイム。一方、本人の判断で変えられる時間をフレキシブルタイムといいます。

仕事を始める時間をもっと早くしたい場合は、6時から11時までを始業時間に設定するなんてことも可能です。人が少ない朝早くに職場に行くのもいいですし、通勤ラッシュが終わった後に出勤するのもいいでしょう。

私は好きではありませんが、サマータイム制もフレックスタイムを利用して実施できます。


このフレックスタイム制を導入するには、労使協定を締結する必要があり、その協定で対象者、フレックスタイム制が適用される期間などを決めます。そのため、個人の判断で勤務時間をフレックス化することはできません。


フレックスタイム制を導入していない状況で、遅く出勤すれば遅刻扱いになるし、決まった時間よりも早く仕事を終われば早退扱いになります。

また、雇用契約で働く時間を個別に決めているので、その通りに勤務していないとなると、雇用契約に違反します。また、契約どおりに労働を供給していないため債務不履行となります。

自分の判断で休憩を取らずに、休憩時間の分だけ早く退社する。このようなことをすると、会社が社員に法律で決まった休憩を与えていないという扱いになってしまうため、労働基準法34条違反になります。

たまに、「休憩は要りません」と言う方もいらっしゃるのですが、これは任意で辞退できるものではなくて、取らなければいけない休憩です。休憩が無ければ、その分だけ給与が増えると考えて休憩を要らないと考えるのでしょうが、そういうわけにはいかないのです。



通勤ラッシュ対策としてはフレックスタイムは有効で、電車で通勤する人が多い職場で導入すれば、望ましい効果を得られます。

とはいえ、仕事の時間に各自でバラつきがあると支障がある職場なり業種もあって、どこの職場でも導入できるものではありません。

電車で通勤する社員のみを対象にフレックスタイム制を導入するとか、片道20分以上かかって電車通勤している人を対象にするとか、労使協定で対象者に絞りをかけて上手く導入できないか探ってみるのもいいですね。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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