book938(有給休暇の取得日数を増やし、仕事の時間を短縮して100万円の助成金。)

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2017年6月時点で、職場の労務管理を改善させると支給される助成金が用意されています。

職場意識改善助成金というもので、有給休暇の取得日数を年間4日以上増やして、さらに所定外の労働時間を月5時間以上減らすと、最大で100万円の助成金が支給されます。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/syokubaisiki.html
職場意識改善助成金(職場環境改善コース)

対象となる会社は、中小企業で、働いている人の有給休暇の取得日数が年平均13日以下で、所定外労働の時間が10時間以上の場合は、この助成金の対象になります。

仮に社員数が5人の会社があったとして、

社員1:休暇の取得日数、年8日。
社員2:休暇の取得日数、年11日。
社員3:休暇の取得日数、年3日。
社員4:休暇の取得日数、年5日。
社員5:休暇の取得日数、年5日。

有給休暇の取得実績が上記だった場合、社員全員の平均休暇日数は、6.4日なので、助成金の対象になります。年間平均で取得日数が13日以下であることが条件なので、6.4日だと条件に当てはまります。


あとは、所定外労働の時間数ですが、これはいわゆる残業とはちょっと違います。一般的な意味での残業というと、法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて働いた場合のことを意味します。

もし、所定労働時間が6時間の人がいて、この人が6時間を超えて6時間30分働いた場合は、30分が所定外労働時間となります。この場合、この超過した30分には割増賃金は付きませんので、一般的な意味での残業ではありません。

所定労働時間を超えた場合も、それを残業と表現する場合はありますけれども、難しい言葉ですが「法内残業」と言います。割増賃金が付く残業を法外残業(法律で決めたラインを超えているので)と表現し、所定労働時間を超えたけれども、法定労働時間を超えていない残業に対しては法内残業と言うのです。

この所定時間外労働の時間数が全社員平均で月10時間以上ある場合は、助成金の対象になります。つまり、所定時間外労働を減らす余地があるので、何らかの取り組みを実施し、実際にそれを減らすことができれば、助成金が支給されるわけです。



助成金を受給するには2つの課題をクリアする必要があります。ただし、職場環境の改善に取り組んだ結果、課題をクリアできなかった場合でも、減額されますが助成金は支給されます。

まず1つ目。有給休暇の年間取得日数を平均で4日以上増加させる必要がありますので、上記の例では年平均6.4日でしたので、これを年平均10.4日以上にすればOKです。

2つ目は、所定時間外労働の削減です。月平均で5時間以上、所定時間外労働の時間数を減らせば、こちらも課題クリアです。

普段から、決まった時間で仕事が終わっている職場の場合は、所定外労働もありませんから、助成金の対象になりません。法内残業であれ、法外残業であれ、決まった時間をオーバーして働いている人が多い職場は助成金の対象になる可能性があります。



休暇日数を増やし、所定外労働時間を減らすために、何らかの取り組みを実施し、経費を使った場合に、その経費の3/4から1/2までが助成金で補助されます。

取り組みの具体例としては、職場に滞留している人がいないかをチェックするためにネットワークカメラを導入するとか、現状では手書きで勤務を台帳に書いていたけれども、今後はタイムカードの打刻機を導入するとか、就業規則を整備して労務管理を整えるとか、作業時間を短縮するための装置や機械(自動で食品を加工してくれる機械、新しいレジシステムへの入れ替えなど)を導入するなど。

休暇や労働時間を減らすための支出をした場合には、その費用の一部が助成金で補助されます。

給与計算でクラウドサービスを導入するのも良いですね。手計算で給与を計算し、明細を作って、給与を手渡しする。これらの作業もなかなかの時間がかかりますので、これをクラウドサービスで楽に給与計算できるようにすれば、これも助成の対象になります。

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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