book916(勤務インターバル制度は難しくない。)

 

仕事が終わって、次の仕事を開始するまでどれぐらいの時間を空ければいいか。これが勤務間のインターバルです。

インターバルというと、運動するときのインターバルトレーニングが思い浮かびます。ガーッと30mを全力疾走して、ジョギングで元の場所に戻ってくる。その後に、また30mを全力疾走して、ジョギングで戻る。これがインターバルトレーニングの一例です。

つまり、オンとオフの切り替えるのがインターバルなわけです。



例えば、夜の19時まで仕事をして、次の日は朝の9時から仕事を始めるとします。この場合のインターバルは、19時から翌日の9時までなので、14時間です。

終業して次の始業までの時間間隔をどれぐらい空けたらいいのかを決めるのが勤務インターバル制度なのです。

「勤務インターバル制度」という言葉を聞くと、難しそうなイメージを抱きますけれども、次の出勤までどれぐらいの時間を空けるかという話なので、簡単なことです。

「じゃあ、具体的に何時間空ければいいの?」と疑問に思うところですが、これには答えがあります。



「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法」の改正案(2017年5月時点では、まだ改正されていない)の中に、

「事業主は、その雇用する労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和が図られるよう、終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない」

という内容があります。


ここに書かれているように、次の出勤まで11時間以上空ければOKというわけです。


http://www.growthwk.com/entry/2016/01/26/143443
労働時間に対するインターバル規制が無かった労働基準法。


先ほどの例だと、19時から翌日9時までの間に14時間空いていますから、これならば大丈夫です。

夜の19時に仕事を終えたら、そこから11時間以上なので、最短でも次の始業は翌朝6時以降でないといけないわけです。夜の22時まで残業して、翌日は6時から会議というスケジュールだと、11時間以上空いていないためダメなのです。

ただ、この時間設定の部分で、インターバルタイムを9時間に設定している企業もあります。2017年6月時点ではまだ法改正されていませんから、時間数に決まりがありません。しかし、法律が改正されれば、11時間以上のインターバルタイムが必要になりますので、二度手間を避けるためにも、最初から11時間に設定しておくのがオススメです。


すでにKDDIでは勤務インターバルを導入していて、退社してから出社するまで11時間以上あけるように促しています。

http://www.growthwk.com/entry/2015/07/05/115148
退社後11時間は勤務できないように。(Sun.20150705)

 

勤務インターバルを導入するならば、助成金もあります。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html
職場意識改善助成金(勤務間インターバル導入コース)



助成金を受けるには、終業時間にリミットを設け、始業時間にも条件を付ける必要があります。例えば、夜の20時以降は就業を禁止。さらに、午前9時以前の始業を禁止する。こうすれば、必然的に13時間のインターバルを確保できますから、助成金の対象になります。

助成金は実際に要した費用の一部を補助(費用の3/4。上限は最大で50万円)するものですから、勤務インターバルを導入するために何らかの投資が必要です。

具体的な内容としては、終業時間までにキチンと事業所から出ているかをチェックするためのネットワークカメラの設置があります。タイムカード機を置いているところにカメラを設置して録画しておくのもいいでしょうね。

20時以降に職場に滞留している人がいないかをネット経由のカメラでチェックすることができますのでこれは支給対象となりえます。


あとは、勤務インターバル制度を導入する前の研修費もありますね。就業規則や労使協定の作成や変更の費用もあります。


すでに、実態として勤務間のインターバルが11時間以上になっており、インターバル制度を導入していないならば、導入は容易ですので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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