book913(入院、手術するときに病院での支払いを減らす手続き。)

 

病気や怪我でちょっと込み入った治療が必要になると、必要な費用が多くなります。骨折で治療して入院したとか、内臓疾患の病気で手術、入院のために2週間ほどかかるとか。そういう場合には健康保険を使えますけれども、それでも費用負担は多くなります。


例えば、治療に100万円かかったとして、その3割を負担するとなると、30万円です。70万円も保険から給付されるのだから、これでも十分にお得ですが、高額療養費制度を利用すると、さらに負担が減ります。

高額療養費制度の給付は収入によって5段階に分かれていますが、標準的な収入の場合、費用が100万円かかったとして、高額療養費制度を利用すると、本人の負担は87,430円になります。

普通に3割負担だと30万円ですが、高額療養費制度を利用すると87,430円まで減るわけです。自己負担比率は、通常の30%から約8.7%まで下がります。

健康保険の効果が本領を発揮するのがこの高額療養費制度で、月々の保険料が高くても、この制度を利用すると、モトを取れるわけです。とはいえ、好き好んで大きな病気や怪我なんてしたくないですけどね。

数年前までは、この高額療養費制度を利用するには、まず3割分を負担しておき、後から高額療養費が支給される方式でした。つまり、上記の例だと、先に30万円を支払っておき、後から高額療養費である212,570円を3ヶ月後ぐらいに受け取る流れでした。

そのため、高額療養費制度を対象にした融資制度もあって、なかなか面倒な状況だったんですね。

しかし、今では便利なものがあって、「限度額適用認定証」という魔法の書類を使うと、病院の窓口で高額療養費制度を適用してもらえるようになりました。

先に30万円を支払うことなく、融資も利用せず、病院の窓口で87,430円を支払うだけで済む(治療費が100万円だった場合)。



限度額適用認定証の申請書(協会けんぽのウェブサイトに申請書があります)を送って、4日ほどで認定証が送られてきます。昔の保険証のような紙で作られています。申請書は1枚だけですし、記入内容も容易ですので、自分自身で作成できます。

この限度額適用認定証も、マイナンバーカードに集約すれば、書類の送付も不要なのですが、まだそうなっていませんね。申請書を出して、手続きが終われば、マイナンバーカードに紐ついた健康保険のデータを更新(限度額適用認定済みにする)し、本人にメールなどで連絡する。これならば、申請した当日に手続きを終えられます。早ければ1時間もあれば完了するんじゃないでしょうか。

マイナンバーカードを健康保険証として使い、さらに限度額適用認定もデータの更新だけで完了させる。これぞネットの長所です。


http://www.growthwk.com/entry/2017/03/28/144638
book885(マイナンバーカードを普及させる決め手はコレ)


病院代はすぐに支払うものではなく、少しタイムラグがありますので、その間に認定証を申請するのもアリです。手術が終わって入院している間に家族に申請してもらうとか。

入院日や手術の日は、2週間とか3週間前には本人に知らされ、入院に必要な道具を揃えて準備します。その間に限度額適用認定証を申請してもいいでしょうね。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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