book910(ロボットに仕事を奪われるのが怖い?)

 

ロボットが人間の代わりに仕事をする。コンピューターが事務処理をやってくれる。AIが人間に取って代わる。

コンピューターやロボット、AIに対しては、脅威や恐怖が語られる傾向があり、「人の仕事が無くなっちゃう」と怖がっている人もそれなりにいらっしゃるのでしょう。


ロボットの脅威 ―人の仕事がなくなる日


しかし、私はこういう傾向を歓迎、いや大歓迎しています。「もっと人間から仕事を奪ってくれ!」と言いたいぐらい。これは嘘ではなく本音です。なぜ歓迎するのかというと、自分がもっとラクをできるから(笑)。


今では無くなってしまった(or 無くなりつつある)仕事はいくつもあります。

  • 電話交換手(もう知らない人もいるはず)。
  • ポケベル製造、販売(懐かしいですねぇ、、)。
  • クリーニング(洗濯機の性能が向上したため)。
  • 年賀状(メールやSNSに代替されつつある)。
  • 寿司職人(寿司職人並にロボットが美味しいシャリを握る)。

 

もし、2017年の今、ポケベル(知らない人は「ポケットベル」で検索)を作ったら売れるでしょうか。全く売れないということは無いかもしれませんが、完全にスマホに負けるでしょう。数字を文字に変換して、電話の番号ボタンをポチポチと押す。初期の頃のポケベルは相手のベルに数字だけが表示される簡素なもので、大体は電話番号を表示するものでした。その後、改良が進み、2桁の数字を組み合わせて文字を相手のベルに表示できるようになりました。

例えば、11が「あ」、12が「い」、13が「う」というように、2桁の数字とひらがなが対称になっていて、数字を組み合わせていくとメッセージを作れるというわけ。


今ではメール、さらにはSNSのメッセージ機能でサクッとできてしまうことが、昔は異様なほど面倒くさかったんです。ケータイやPHSが登場して、あっという間に駆逐されましたね。ポケベルは。



クリーニング店で服などを洗ってもらう機会も減りました。20年前ならば、洗濯機は今ほど優秀ではありませんでしたから、下着やシャツ、タオルなど、身近な物しか洗えませんでした。しかし、今では毛布を丸洗いするなんて朝飯前で、コートや靴まで洗える洗濯機があるぐらいです。昔ならばクリーニング屋さんに持っていっていたものを自宅で洗うようになる。これは洗濯機という道具のおかげです。まさに機械が人間の仕事を奪った一例ですね。



年賀状の配達数が年々減っているのも、スマホやSNSがあるためです。年賀はがきを買って、ペンで定型文と宛先を書いてポストに入れる。はがきの裏にスタンプを押して文字を書く手間を省くなんてこともやっていましたね。そして、受け取った人はそれをチラッと見ただけで捨てちゃう。テンプレートで作られた年賀状を受け取っても嬉しくないのですが、人はそれを理解しているはずなのに相手に送ってしまう。不思議なものです。



回転寿司のお寿司。よく食べますが、美味しいです。さすがに職人が握ったお寿司には勝てませんが、食べたいときにスッとお店に入って食べられるのは回転寿司です。20年ほど前だと、お寿司はご馳走で、滅多なことでは食べられないものでした。スーパーでお寿司は売られていましたが、あまり美味しくない。さすがに寿司屋さんのお寿司には劣ります。寿司職人の仕事が減り、その代わりに寿司ロボットがシャリを握る。人間の仕事が減っていきます。



大手の運送会社では通販の商品が増えて大変なようですが、人間だけで物を配達できる範囲を超えてくると無理が出てきます。2017年の現在ならば、すでにロボットを使って配達するシステムが実用化されているべきところですが、色々と制限があって、未だに人間がトラックで荷物を配達しているのが現状です。

自動で運転するトラックで荷物を配達する。ドローンで荷物を運ぶ。人を介さない運送インフラが構築されていれば、運送会社で働く人に無理な働き方を要求することもなくなってくるでしょう。



ロボットなりコンピューターが仕事を奪ってくれるからこそ、人間は快適に仕事ができるようになる。これが本当のところ。年賀状を手作業で仕分けして、バイクに乗せて配達する。これはそんなに面白い仕事でもないでしょう。また、寿司職人がシャリを握っていれば、今のように家族で気軽にお寿司を食べるなんてできなかったはずです。

流れに乗って新しい世界に行くか。それとも、流れに逆らって抵抗するか。選択肢はこの2つです。

ロボットに仕事を奪われないために抵抗すれば、今よりも、もっと悲惨な結果になると私は確信しています。膨大な量の通販商品を配達して消耗していく運送会社を救うには、人間が自らの仕事を手放さないといけないのです。


会社でも、ロボットなりコンピューターにやってほしい仕事があります。それは給与計算です。

毎月、単純な計算業務を繰り返すのが給与の計算で、できることならばやりたくない。そう感じている方も多々いらっしゃるかと思います。

基本給、各種の手当、さらに雇用保険料、社会保険料の控除、所得税の計算、これらを加算なり減算して支給額を計算していく。給与そのものは大事なものですが、給与の計算はできることならばやりたくないもの。だって、ツマラナイでしょう?

給与計算という業務を手放せるとなれば、これは良いことです。人間が担当している仕事が失われるという点ではマイナスですが、マイナスを補えるほどの利点があります。電卓をカチャカチャさせないし、計算で使うエクセルシートとにらめっこすることもない。さらに、社会保険料や税金の計算もコンピュータープログラムが自動でやってくれますし、紙で給与明細を作ることもない。

給与計算が人間の手から離れるとどうなるか。自ら体験してみるといいでしょう。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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