book891(会社を休んでも、社会保険料は支払う必要がある。)

 

収入に連動して支払うのが社会保険料の特徴ですが、病気や怪我で仕事を休んだ場合、その期間の収入は無いので、社会保険料も少なくなるのかどうか。


例えば、胃腸炎で1ヶ月、仕事を休んだらどうなるか。他にも、インフルエンザで1週間、仕事を休んだら。骨折で3ヶ月、仕事を休んだらどうか。

「そりゃあ、日割りなり月割りで社会保険料も少なくなるんでしょ?」と思う方もいらっしゃるはず。1ヶ月休めば、1ヶ月分の社会保険料がゼロになり、1週間休めば、7日分だけ社会保険料が少なくなる。そう思いますよね。

しかし、社会保険料というのは、毎月、固定されていて、病気や怪我で休んでも少なくはならないんですね。休んだからマケてくれるなんことはない。

ちなみに、雇用保険は、実際に支払われた毎月の給与に応じて計算されるので、保険料は毎月、変動します。給与明細を見ると、雇用保険料は小刻みに増減しているのが分かるはずです。

一方、社会保険料は固定されており、給与明細を見ても変動は無いはずです。社会保険料には、年に1回、保険料を算定する手続きがあり、その手続でもって保険料が決まります。算定基礎届という書類に収入を記載して届け出ることで、向こう1年間の社会保険料が決まるのです。

http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20141104-01.html
算定基礎届の提出|日本年金機構


ゆえに、仕事を休んで収入が無くても保険料を支払うわけです。ちなみに、保険料の半分は会社が負担しますが、会社が負担する分もいつも通り会社が支払う必要があります。

「じゃあ、収入が無いのに保険料だけを支払うの?」と思うところですが、対処法はあります。

社会保険料を支払っているということは、健康保険に加入していますので、傷病手当金を申請できます。支給された傷病手当金を使って、社会保険料を支払えば、収入はマイナスにはなりませんよね。

また、傷病手当金を使えない場合は、有給休暇を使って、社会保険料の分の費用を捻出することもできます。


なお、産休時には「産前産後休業保険料免除制度」という仕組みがあって、社会保険料が免除されます。

http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20140327-04.html
産前産後休業保険料免除制度(日本年金機構)

http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20140327-04.files/000001674194EWe5gfHi.pdf
産前産後休業期間中の保険料免除が始まります


さらに育児休暇中にも社会保険料を免除する仕組みがあります。

http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20140327-06.html
育児休業保険料免除制度(日本年金機構)


しかし、病気や怪我で休んだ場合には上記のような免除制度はありませんので、やはり傷病手当金や有給休暇で対処することになります。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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