book886(学生が一人暮らしをするとき、住民票を移すべきか。)

 

4月は新生活のシーズンで、住む場所を変えた方もいらっしゃるでしょう。

大学に入学したばかりで、1人暮らしを始めたなんて人も多いはず。

私も、大学生の頃、東京で4年間生活しましたから、引っ越しはなかなか面倒な作業でしたね。


引っ越しするとなると、住民票をどうするかが悩みどころですが、私は移しませんでした。アパートは東京の世田谷区でしたが、住民票はそのまま大阪に。手続きが面倒そうだと思ったのでそのままにしておいたのですが、4年間の生活で「これは困った」という場面はありませんでした。

健康保険証には住所が記載されていますが、大阪の住所であっても東京で利用できますので、困ることはありません。

郵便物は宛先に書かれた住所に送ってくれますから、住民票が置かれたところにしか配達しないなんてことはありません。普通郵便でも、簡易書留でも、宅配便でも、何でも受け取れます。

アパートの賃貸借契約をするときも、住民票の場所は問われません。何の問題もなく住めます。

あとは、大学の窓口での手続き(色々と細々した手続きがあります)も、東京の現住所で対応してもらえるので心配ないです。

日常生活で住民票がネックになったことはほとんどありませんでした。

ここで、「ほとんど」と書いたので、「ん? ちょっとはあったの?」と思うでしょうが、あるにはありました。ほんのチョットですが。



まず、選挙のときに通常通りの投票ができませんでした。都道府県知事選挙、衆議院議員選挙、参議院議員選挙などで投票する時は、近所の投票所に行くのが通常ですが、住民票を移していないと、投票できるのは東京ではなく大阪になってしまいます。つまり、住民票上の選挙区なり都道府県を対象に投票しないといけないわけです。

しかし、選挙のためだけに大阪まで行くわけにもいきません。では、どうなったかというと、遠隔地投票という制度を使って、東京から投票できました。東京から大阪府知事選挙に投票したり、後は大阪の地元の選挙区で立候補する衆議院議員候補者に投票したり、そういうことができるのですね。

2017年の今ならば、遠隔地からの投票など当たり前にできるのでしょうが、当時はまだスマホすら無い頃で、ADSL接続のPCでのインターネットが普及し始めた頃でした。

投票に少し時間はかかりますが、投票そのものは可能です。


あとは、免許の更新でも1つ壁がありました。

私が免許証を更新する年、ちょうど遠隔地更新という制度ができたんです。それまでは大阪府公安委員会で発行された免許証を更新する場合は、大阪まで行かないといけない。そういう仕組だったようです。

確か、免許の更新で新宿の東京都庁に行ったのを覚えています。更新する丁度いいタイミングで遠隔地更新制度ができ、ラッキーな人だった私です。

更新の講習を東京で受けて、免許は大阪から発送される。確かそういう流れだったと記憶しています(随分と前のことなので記憶は曖昧)。これで東京にいながら大阪で取得した免許を更新できたのです。


住民票の情報が影響する選挙と免許更新では少し手間がかかりましたが、あえて言えば不便な点はそれぐらいしかありません。


住民票を移さずに4年間生活しましたが、致命的に不便な状況はありませんでした。


私の経験上、学生が一人暮らしをする場合、住民票を移動せず、そのままにしておいても良いんじゃないかと思います。もちろん、永続的に住居地を変えるならば住民票も移動させたほうが良いでしょうが、期間が限られているならばそのままにするのもありです。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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