あやめ社労士事務所 - 労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

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コミュニケーション不足どころか過剰 その連絡、無駄です

コミュニケーション過剰



「近藤さん、今日は休みか、、。 ちょっと確認したいことがあるんだけど、電話で聞いてみよう」

こんなこと、職場でたまにありますよね。


長々と話し込むほどの用件ではないけれども、今すぐに確認したいとか、すぐに報告しておきたいとか、連絡しておきたいとか、「ちょっとだけ伝えたい」場面があります。

とはいえ、休みの日は仕事をしていませんし、給与も支給されていない。そんな状況で、仕事に関する電話をかけるのはいかがなものか。

連絡する方は、「ちょっとだけだからいいだろう」と思うし、連絡を受ける方も「仕事に関する連絡だけれども、ちょっとだけだからいいだろう」と考える。

仕事に関する電話をかけるならば、その時間は勤務時間であって、賃金を支払うのが正しいのですが、「ちょっとした連絡」をどう取り扱ったらいいのか、労務管理では悩ましいところです。



昔、といっても20年ぐらい前、1996年は、PHSやケータイの黎明期で、まだポケベル(今の10代の人は知らないんじゃないか)もあって、連絡手段というと電話がメインでした。何か用事がない限り電話をかけることはなく、「今、何してる?」、「別に」、「メシ食ってる」、などとどうでもいい連絡をする時代ではありませんでした。

スマホなんてまだなくて、料金も従量制で、使えば使うほど料金が青天井で請求される。電話とメールしか使えないケータイなのに、毎月の料金が5万円なんていう女子高校生もいました。2016年の今ならば考えられない料金ですよね。電話とメールだけ使うならば、毎月の料金なんて、高くても月額4,000円程度でしょう。それが5万円ですからね。年間で5万円ではなく、1ヶ月で5万円ですから、どれだけ携帯電話会社が儲かっていたか想像もつかないほどです。



連絡手段も、2016年の今ならば、電話とメールだけでなく、通話アプリやSNSアプリを使えば無料です。短文メッセージも送り放題、通話定額を使えば電話もかけ放題。

10年ほど前ならば、連絡手段というと電話とメールが主だったのですが、今では数えきれないほどの通信手段があって、電話とメールだけを管理していても、しょうがない状況です。

通旬手段がインフレを起こして、本来ならば用事がなければ連絡しなかったのに、あまりに気軽に連絡できるため、「今、何してる?」、「別に」、「メシ食ってる」という類のメッセージを送ってしまう。

そのメッセージって、送る必要あるの? そのメッセージに返信する必要、ある? そんな気持ちになりますが、そういうメッセージのやり取りに何時間も浪費してしまうのが今のスマホ時代です。

最近では、コミュニケーション不足と言われることがありますが、むしろコミュニケーションは過剰ではないかと私は思います。誰かと常にオンラインで繋がっている状態で、四六時中、スマホをいじくり回して、ちょっとでも時間があると画面を見て、指をヒョコヒョコと動かす。メッセージ機能で、不要不急なメッセージをやり取りする。

コミュニケーションが取れていないどころか、不足どころか、もうお腹いっぱいなほどコミュニケーションを取っているのが現状です。



気軽に使える通信手段が増えるほど、余計な連絡が増えます。電話しか無かった頃は、すぐに用件を伝えないといけない時しか使わなかったもの。自宅の固定電話、もしくは電話ボックスの公衆電話を使うしか無い。しかも、電話をかけた時間に料金が比例するし、遠距離電話だとさらに料金が割高になったので、電話は極力かけない。そんな人もいたはずです。

その後、ポケベル、メール、PHS、ケータイと登場し、どんどん無駄な通信をするようになった。メールが登場した黎明期の頃は、今のLINEみたいな使い方をしていた人も多かった。ワンフレーズだけ書いて送信し、相手もワンフレーズだけ書いて返信する。その結果、ケータイ代が1ヶ月で5万円になるわけです。

 

電話だと連絡しにくいことでも、SNSのメッセージ機能だとポンと送れてしまう。連絡の敷居が低いので、連絡回数や頻度が上昇し、どうでもいいメッセージがやり取りされます。

職場でもLINEなどのSNSを使っている人が多くなり、職場内の連絡手段としてLINEを使っているところもあります。便利ですけどね。確かに。中には、欠勤や遅刻の連絡をLINEのメッセージで送る人がいて、それに納得しない人もいます。SNSのメッセージだと一方的に伝えるだけで終わってしまい、電話だとできる双方向の確認のようなものができない点が不満点なのでしょう。



連絡の敷居が低いため、相手が勤務時間外であるときに連絡しやすい状態になります。電話とメールだけを制限しても、抜け穴はいくつもありますので、その全てを埋めるのは無理です。

会社で発行したメールアドレスを使ったメールならば、一定のルールで排除できます。勤務シフトと連動させて、本人が出勤していない時間にメールを送ると、「只今、勤務時間外のためメールを受け取れません」みたいなメッセージを自動返信で相手に送り、こちらが送ったメールは自動で削除される。この程度のプログラムならば、さほど難しいものではないので、似たようなものを導入している企業はあるはずです。

休み明けに受信ボックスを開いて、多量のメールにウンザリすることが減りますから、勤務時間外のメールを自動で削除するのは良いですね。

しかし、私用で使っているメールアドレス(Yahoo!メールやGmailなど)までは制限できないので、それを使われると会社側で自動削除はできません。

とりあえずメールで送っておいて。CC(カーボンコピー機能)でも送っておいて。「とりあえず」と言うぐらいならば最初から送らなくてもいいんじゃないか。そういう気持ちになりますが、伝言板というか、伝言メモというか、備忘録、記録保存用、その類と同じものとしてメールを送受信していると、ワンサカとメールが増えます。



メールは見ない。電話は出ない。これだけで対処できれば苦労はありませんが、今はSNSという抜け道がありますから、私的な通信は手持ちのスマホで自由にできてしまいます。


確認、お知らせなど。ほんのちょっとという連絡は確かにあります。必要な連絡であり、ごく短時間ならば誤差として考えて扱うこともあるでしょうが、何が無駄で、何が必要なのか。この境目は人によって違います。

相手が勤務時間中ではない時には仕事の連絡をしない。仕組みで排除できる範囲が限られているため、やむを得ず自主規制という頼りないものに頼らないといけないのが歯痒い。

もう給与計算は自動で済ませる時代なんですね。手計算では間違いのもとですし、手間もかかります。
給与の計算は、基本給だけじゃなくて、割増賃金や手当も計算していかなければいけないですし、雇用保険料や社会保険料も控除しなければいけません。複雑な計算を電卓だけで済ませるのは面倒ですし、計算ミスも起こりやすくなります。ですから、しかるべき給与計算ソフトを使うのが賢い判断でしょう。




 

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