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book839(もうイヤだ。残業でヘロヘロなのに、翌朝5時から仕事。)

 

 

www.sankeibiz.jp

 

勤務間インターバルとは、終業から次の始業までの時間をどれぐらい空けるべきかを決める仕組みです。

例えば、仕事が終わったのが22時で、次の仕事は翌朝の5時からとなると、自宅に帰って寝たりなどする時間が7時間しかありません。7時間というと、時間としては長いように感じますが、終業から次の始業まで7時間となると、バタバタしたスケジュールになります。

仕事場から駅まで行く、電車に乗って自宅の最寄駅まで移動。そこから自宅へ帰る。着替えたり、荷物を整理したり、一息ついたり。さらに、食事にお風呂、就寝。そして、翌朝5時に間に合うように出勤する。これら全てを7時間で済ませるとなると、なかなかの負担ですよね。自宅に帰らず、会社に住みついて、お風呂も食事もそこで済ませれば、何とかなりそうな気はしますが、そういう生活ができる人は多くないでしょう。

終業から次の始業まで、この2つをどれぐらい時間的に離すべきか。この基準が今までなかったのです。

そのため、遅くまで仕事をしている翌日の早朝から出勤してシンドイ思いをする人がいたはずです。

 

法改正でも勤務間インターバル規制を予定している。

この勤務間インターバル規制については、労働基準法の改正法案に含まれています。


http://www.growthwk.com/entry/2016/01/26/143443
労働時間に対するインターバル規制が無かった労働基準法。

 

http://www.growthwk.com/entry/2015/07/05/115148
退社後11時間は勤務できないように。(Sun.20150705)


改正案では、終業から次の始業まで11時間空けるように書かれており、これが時間間隔を決める際の目安となります。

この改正案はもう数年前から出されていて、未だに国会を通過していないのですが、継続して審議されており、遠くないうちに労働基準法が改正されるでしょう。

 




助成金を利用する場合の補助は最大で50万円。


職場意識改善助成金にはすでに4つのコースがあり、ここにさらにコースを1つ追加して、勤務間インターバルを設けた企業に助成金を支給するとのこと。

インターバル間隔は11時間で、達成する目標が分かりやすいので、助成金としては利用しやすいものになるはずです。

要した費用の3/4、上限が50万円なので、予算は約67万円まで設定できます。

例えば、就業規則を作りながら、インターバル勤務にも対応させて、助成金を使ってその費用を軽減するなんてことも可能ですね。助成金を使いながら労務管理を改善できるのですから、悪くない話です。

 

 

 


36協定での上限時間もある。


9時から17時までが所定労働時間であるならば、9時が始業時間なので、その11時間前、22時までには遅くとも仕事を終わっていないといけない。

もし、17時で予定通りに仕事を終えていれば、翌朝9時まで16時間ありますので、インターバルとしては十分です。

17時から22時までは5時間もあります。1日の残業時間は最大で5時間までになりますが、これでも残業としては長過ぎます。

http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040324-4.pdf
時間外労働の限度に関する基準


1週15時間が限度なので、1日あたり平均だと、週5日勤務と仮定して、残業は3時間が上限になります。

 

 

 

基準を超えた場合の対処法はどうするか。


11時間空けるとしても、時と場合によっては8時間しか空けられなかったなんてこともあり得ます。

ここで何らかのインセンティブを用意しておかないと、勤務間インターバルの仕組みが形骸化しますので、少し工夫が必要です。


一例としては、11時間のインターバルを確保できないケースが月に3回発生したら、その代償として休みを1日増やすのはどうでしょう。この場合の休みは、会社側で特別有給休暇を1日作るのもいいですね。決まったルール通りに労務管理できなかったのですから、そのペナルティとして特別有給休暇を設けないといけないというものです。

勤務間インターバルを労務管理に組み込むならば、これぐらいのインセンティブを用意しないと、人は行動しないもの。

ちゃんと11時間のインターバルを確保できれば特別有給休暇は不要ですから、取り組み次第で結果は変わります。


2016年9月時点では、まだ成立していないですが、法改正案では、11時間がインターバル勤務の基準ですので、遅かれ早かれ改正されるのですから、先んじて対応しておいたほうが後がラクです。

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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