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労務管理でトラブルが生じる原因は「ズレ」にある。

 

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労務管理では、「ズレ」というものがよくある。

例えば、募集条件と勤務実態との間にあるズレ。他には、雇用契約と実際の勤務内容との間のズレ。就業規則で決まっている内容なのに、その通りに判断なり手続きがされていないというズレ。書面で提出しないといけないのに、口頭でOKになっているというズレ。

契約日数や契約時間でもズレがありますよね。週3日で契約しているのに、実際は週5日勤務になっている。週23時間契約なのに、実際は週31時間働いている。

他にも、本来あるべき形とは違った実態となっているような事柄が、探せば労務管理にはあります。

 

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募集段階で提示された契約条件が、実際に入社して仕事を始めてみると、何だか違う。例えば、月給35万円と書いていたのに、実際は月収28万円で、残業代を含めると35万円になるとか。残業するかどうか、どれぐらい残業が発生するかは日によって違いますから、さも固定で月給35万円であるかのように書かれると、困るわけです。

ブラック求人を見抜くようにアドバイスする人もいますが、応募者が集められる情報は、主に公開された情報ですから、実際に働いたときにどのような待遇になるかは分かりません。



例として、スーパーや果物屋で、あなたがりんごを買うとしましょう。スーパーだったら店の入口近くに果物売り場がありますから、りんごを見つけるのはさほど難しくないでしょう。

欲しかったりんごを買って、さあ食べようとナイフで皮をむいて、りんごをカットしたところ、中身が茶色くなっている(これを褐変という)。こんな経験ありませんか?

果物の中には、苺のように劣化が早いものもありますが、りんごは長期保存ができる果物です。そのため、店頭に中身が茶色くなっているりんごが並ぶんですね。

じゃあ、買う段階で、中身が茶色くなっているりんごを発見できるかというと、これはまず無理です。もし、発見できるならば、店頭に並ぶ前にお店の人が取り除きますから、お客さんが買う可能性はまず無いでしょう。しかし、実際には中身が茶色く変色したりんごを買ってしまいます。

求人情報もりんごと同じで、外側だけでは中身まで分からないものです。キレイでチャンとした求人だと判断しても、実際にパカっと割って中身を見ると、「こんなはずではなかったのに、、、」となる。



事前に発見できないとなると、事後に対処するしかない。

おとり求人で人材を集めた企業に対しては、企業名を公表するなり、ウェブサイトに掲載する(ブラック企業を集めた、まさにブラックリスト)なりして、労働市場から排除していく。人が集まらなければ商売は回らないので、そのような企業は消えていく。



本業の商売でおとり求人のような取り引きをすれば、取引相手から取り引きを停止されるのですけれども、労務管理では「これぐらい良いだろう」と気持ちが緩むんでしょうかね。


例えば、契約では1つ300円で、13万個注文すると決めたのに、実際は1つ220円しか支払わないとか、10万個しか買わないとか、そのような対応を買い手がすれば、売り手からは取り引きをお断りされますよね。

しかし、労務管理では、契約した内容とは違った勤務実態になっても「まっ、いいか」と考える人もいる。



本業での契約も、労務管理での契約も、同じ契約なのですけれども、人の気持ちは少し違うようです。

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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