送料無料のシワ寄せは運送業界に。

 

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 大阪府内の運送業者の約6割で、長時間労働に関する違反があることが、大阪労働局の平成27年の定期監督結果で分かった。違反率は全業種の中で最も高く、勤務の過酷さは労災件数にも反映しており、国土交通省は28年度から2年かけて長時間労働の解消に向けた実証実験に乗り出すという。

 同労働局によると、27年に定期監督を実施した大阪府内の「道路貨物運送業」の事業所は261カ所。このうち58・6%にあたる153カ所で労働時間の違反があった。違反率は全業種の中で最も高く、26年(59・6%)と同程度だった。

 労働基準法は労働時間を1日8時間、週40時間までと定め、同法36条に基づいた「三六(さぶろく)協定」と呼ばれる労使協定を結んで労基署に届け出れば残業が可能になる。監督結果によると、三六協定を締結していないのに法定時間を超えて労働させたり、三六協定で定めた限度を超えて働かせたりしていたという。

 

 
 

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 西日本に本社を置く大手運送会社で働く50代のベテラン運転手の男性は関西の営業所から首都圏の営業所への配送を担当している。3日かけて1往復の乗車をこなすが、その勤務実態からは、法令を無視した過酷さばかりが浮かび上がる。

 男性によると、1日目の午後に出勤し、大型トラックに荷物を自ら積み込む。会社は表向き、「夕方に来ればいい」と指示しているが、それでは荷役が間に合わないため午後3時ごろには出社しているという。

 荷積みが終わった同8時すぎ、営業所を出発。休憩を取りながら運転を続けるが、高速道路を走行中には、路面に残る不自然なブレーキ痕を見ると、朦朧(もうろう)とした状態で運転し、幻覚で急ブレーキをかけた経験を思いだすという。

 


ネットで買い物をすると、条件次第では送料が無料になる場合がありますね。代表的なのは、Amazonでの買い物で、プライム会員になっていると、送料無料がもう当たり前のように感じてしまい、荷物を運ぶ人のツラさを忘れてしまいます。

 

お中元やお歳暮はもちろん、通販商品の配送は年中ありますし、業者からの依頼、個人からの依頼、さらに日時指定まで。薄利多売で荷物を運んでいるため、現場で働く人にそのツケが回ってくる。

 

運送業界のキツさは今に始まったことではなく、もう人間が荷物を運ぶ時代は終わりつつあるのではないかと思います。消費者はもっと安く配送して欲しいし、業者も配送料は価格を上昇させるので引く抑えたいわけですから、運送料を上げる理由を見つけにくい。

 

今ではドローンを使った配送も実験されていて、無人機が荷物を送るようになれば、辛い思いをして働く人が減るでしょう。眠気を感じながらハンドルを握る人は減りますし、運送以外の分野へ人材が移動するので、人的資源をより有効に活用できるようになります。

 

コンピューターが人間の仕事を代替すると、「雇用が失われる」と言う人も散見されますが、人間がやらなくてもいい仕事を無理に人間にやらせるのは、これはもう非人道的と言っていい。

 

コンピューターやマシーンが人間の仕事を代わりにやってくれるならば、人間は自らの仕事を喜んでそれらに任せるべきです。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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