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book809(残業する前に休憩を取る。これはOK?)

 

 

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終業後に休憩を取っている?

 


所定の労働時間を超えて働くと、その時間は残業となりますよね。割増賃金(いわゆる残業代)が付くのは法定労働時間を超えた場合ですが、今回は、所定労働時間を超えた場合も「残業」と表現しましょう。

 

会社によっては、残業に入る前に休憩時間を設けるところがあります。

 

例えば、9:00 から 18:00までが所定労働時間。途中に1時間の昼休み(12時から1時間)が入ったとしましょう。

 

さらに、18時から30分の休憩があり、その後に残業が1時間あるとします。

 

9:00 - 18:00:ベースとなる所定労働時間。
18:00 - 18:30:残業前の休憩時間。
18:30 - 19:30:残業の時間。


ここで問題になる点が2つ。

1,残業前の休憩時間を調整して残業をコントロールする点。
2,労働基準法34条との整合が取れているのかどうかという点。

 

 

 

 

終業時点は、全ての業務が終わった時点。

 


もし、残業前の休憩が無ければ、スケジュールが30分前倒しされますから、早く仕事を終えられます。

 

ただ、休憩なしで残業をするとなると、ちょっとシンドイ。そこで、休憩でワンクッションおいてから、残業を開始するという流れにしているとも考えられますね。

 

残業前に休憩を入れると、不利益変更だとか、残業時間を減らしている(残業代を未払いにしている)との指摘もありますが、休憩が減らされるのは不利益でしょうが、増えるのですから、これを不利益とは言えません。また、残業時間を減らすという点については、休憩時間は勤務時間には計上されませんから、残業の時間を減らす効果はありません。

 

残業の前に休憩を入れるのは、単純に休むためであって、残業代をケチるなどの妙な効果はありません。

 


次に、労働基準法34条(以下、34条)に関する点について。

 

第34条 
使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

 

所定労働時間が経過した時点、上記の例だと18時ですが、この時点で休憩を取ると、34条の『休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない』という部分に反するんじゃないかという疑問。

 

また、残業を開始する前の時間、18時30分の前に休憩を取ると、34条の『休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない』という部分に反するんじゃないかという疑問。

 

以上、2つの疑問が生じます。

 

 

所定労働時間を経過した時点(18時)を終業時刻と考えてしまうと、その後に休憩を取ると、34条の内容に反するかのように思えます。この点は、残業を開始する前の休憩でも同様ですね。

 

じゃあ、残業の前に休憩を入れると、34条に違反するのかというと、違反しません。

 

終業時刻とは、「残業を含めた全ての仕事が終わった時点」です。ということは、上記の場合、残業が終わった時点、19:30が終業時刻です。

 


所定労働時間(労働時間) → 休憩時間 → 残業時間(労働時間)

 

時間の流れはこのようになっています。

 

見ての通り、休憩時間の前後は労働時間ですから、34条には反していないということになる。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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