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残業代を支払えば何時間でも残業できる、わけではない。


ドン・キホーテ書類送検=違法な長時間労働疑い―東京労働局

東京労働局によると、同社は2014年10月から15年3月までに、都内の複数の店舗で従業員計6人に対し、労基法に基づく労使協定(三六協定)で定めた上限を超える時間外労働をさせた疑い。協定では3カ月で120時間が上限だったが、最長で415時間45分の時間外労働をさせていたという。


法定労働時間を超える残業をする。もしくは、休日労働をするには、36協定(サブロクキョウテイ)というものを締結する必要があります。

サブロクというのは、労働基準法36条(以下、36条)を意味しており、時間外労働や休日労働をするには協定が必要だと36条には書かれています。

36協定を締結した後は、残業ができるようになるわけですが、残業代を支払えば、何時間でも残業はできるというものではないのですね。

割増賃金をキチンと支払って残業をしてもらっているのだから、問題無いだろうと考える方もいらっしゃるでしょうが、36協定の効果は無制限ではありません。

例えば、1ヶ月という期間ならば、時間外労働は45時間までです。この時間は予め決まっており、1週間、2週間、はたまた1ヶ月や1年という期間で残業時間に上限が設けられています。

時間外労働の限度に関する基準
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040324-4.pdf

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1ヶ月に45時間が上限だとすると、週5日で勤務している人ならば、月に21日ほど勤務するので、1日あたり平均で2時間ほどの残業が可能です。残業を含めると1日あたりの労働時間はザックリと10時間になります。

3ヶ月単位だと、120時間が上限になりますが、これが415時間になると、1ヶ月あたりでは約138時間の残業になります。これを月21日の勤務日数で配分すれば、毎日6時間30分ほど残業が発生していることになります。8時間+6時間30分ですから、1日の労働時間は平均ですが14時間30分となります。

長時間労働するほど繁盛しているのでしょうし、ドン・キホーテに行けばお客さんも多いですし、それ自体は悪くはないのですが、残業の時間数には上限がありますから、この点は避けようがありませんね。

残業の時間は無制限ではなく、期間に応じて上限がある。この点は知っておきたいところです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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