book786(LINEで欠勤連絡。アリ? それともナシ?)

 

あまりに便利な道具だから使いたくなる。


万能ナイフのように便利な道具になったスマートフォンですが、2015年の今では普通のケータイを使っている人を見つける方が難しいぐらいになりました。私が初めてスマホを使ったのは2010年で、HT-03Aという懐かしいスマートフォンですが、その頃はiPhoneを使っている人がチョロチョロといるぐらいで、まだスマートフォンは導入期でした。

あまりに便利な道具となったため、スマホは仕事でも使われるのが当たり前になりました。

今では、スマホアプリであるLINEを使って欠勤するとのメッセージを送ってくる方がいらっしゃるようです。

LINEとは、電話番号でユーザー同士を紐つけたアプリで、短いメッセージを送れ、スタンプという画像を送ることもできます。また、通話機能もあり、電話代わりに使う人もいます。電話回線を使わずデータ回線を利用するので、通話料を節約できるのが利点です。

「今日は体調が悪いので休みます」とLINEでメッセージが送られてきたら、あなたならどのように反応するでしょうか。

欠勤の連絡は所属の上長に連絡する場合が多いのですが、中には上長ではなく同僚に欠勤の連絡をしてくる人もいました。同僚に欠勤を連絡してしまうと、その同僚が上長に連絡しなければいけなくなり二度手間です。

また、LINEだと一方的な連絡になってしまい、会社側で判断する余地が無いため、そのような手段で連絡することを嫌うこともあり得ます。

非常識と考える人もいるでしょうし、便利だからLINEで連絡するのが良いと考える人もいるでしょう。




企業の文化と価値観次第。


欠勤する際の連絡方法を指定している会社はどれぐらいあるでしょうか。指定しているとすれば、おそらく就業規則で決めているでしょうが、具体的にこの方法でないといけないような決め方をしているところは多くないでしょう。

「欠勤するなら電話をしてくるだろう」と思っている方もいらっしゃるでしょうが、連絡手段は電話だけではないので、以外な方法で通知してくる方がいます。

法律で指定はありませんから、要は伝われば何でもいいのが実情です。電話で連絡すべきと思っていても、人によってはメールを使ってくるでしょうし、先ほどのLINEもありますし、メールがあるならばSMSを送ってくる人もいそうです。他には、古い手段ですが、FAXも連絡手段として使えます。facebookのメッセージ機能やtwitterのダイレクトメッセージ、SkypeやGoogle Hangoutsも使えます。

LINEを使っている人にとっては、LINEでの通話は電話と同じです。電話番号で名寄せしてネットワークを構築するアプリであるため、電話と同じ感覚で使っている人もいます(厳密にはケータイの音声通話とは違うのですが)。通話できれば何でもいいと考えるのも無理のないことです。

スマホアプリで通話されてしまうと、通信会社にとっては、庇を貸して母屋を取られるようなものです。データ回線を提供しているのは通信会社ですが、その回線で通話されてしまうと、音声回線を利用してもらえなくなりますから、従量制で通話料を課金していたら減収となります。

今は音声定額プランで抵抗していますが、料金が高めなためか評判はイマイチです。私も通話アプリを使ったことがありますが、回線が安定していない環境だと、途中で通話が遮断されたり、雑音が入ったり、声が聞こえにくかったり、信頼感に欠けるところがあります。

1年ほど前までは通話アプリを使っていたものの、今では電話を定額料金で使えるので、ケータイで電話をかけるのがメインになりました。

電話料金が定額化したのだから、アプリを使わず、ダイレクトに電話すればいいだけなのですが、アプリに経路依存しているとなかなか変え難い。

LINEでの欠勤連絡を受け入れる文化や価値観があるのか、それとも受け入れない職場なのか、分岐点はここにあります。

例えば、ネット系の仕事をしている職場ならば、LINE経由の業務連絡に抵抗がなく、欠勤の連絡もネット経由で受け入れられる。しかし、仕事でネットをあまり利用しない仕事、例えば飲食店や小売店で働く人、他には農業や漁業、建設業など、これらの職種で働いている人はLINEではなく電話で連絡した方が受け入れられやすい。

もし、どうしてもLINEで欠勤連絡するのはダメならば、就業規則で連絡手段を指定することも可能です。「欠勤しようとする場合は、始業時刻までに電話で届け出ること」と手段を限定するのも1つの方法です。





山口正博 社会保険労務士事務所
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