時間を短縮できる生活に変わったのだから、勤務時間は1日8時間も要らない。


「6時間労働」にすれば仕事の生産力が上がり家族や自分のための時間も作れる
http://gigazine.net/news/20151002-6hour-workday/


8時間労働は自動車メーカー「フォード」のヘンリー・フォードが「最良の労働者を雇い続ける」という目的のために生み出した方策の1つで、それ以前は労働時間はもっと長いものでした。しかし現代、アメリカ人の労働時間は平均して1日あたり8.7時間と、以前より長くなっており、その内訳も実務よりメールや会議、Facebookといったことに割かれています。

この常識に挑んだのが、スウェーデンの首都ストックホルムに本拠を置くアプリケーション開発会社・Filimundusで、昨年から1日の労働時間を6時間に短縮しました。今のところ、仕事において労働時間を短縮した弊害は出ておらず、リーナス・フェルトCEOによれば「私の印象としては、やるべき仕事に集中することがこれまでより簡単になり、帰宅するまで力を残しておくこともできるようになりました」とのこと。

むしろ、「余力」があることにより、みんな帰宅時にハッピーなまま帰ることができ、翌日もハッピーに出社できるようになったというのは、予測していなかった効果で、これを見たフェルトCEOは「いまの人々はお金よりも時間に重きを置いていると思います。今後、多くの人々が『高給』よりも『自由時間』を選ぶようになるでしょう」と語りました。


洗濯機を使えるようになり選択のための時間が短縮された。Eメール(懐かしい名称)を使うようになり、連絡のために要する時間が短縮できた。新幹線や飛行機を手軽に使えるようになって、移動時間を短縮できた。

私達の生活環境はドンドンと時間を短縮する方へ変わっているのに、なぜか1日8時間労働、1週40時間労働は続いている。不思議に思えますよね。

移動時間や連絡のための時間が短縮されたのだから、仕事の時間も短縮されるのが当然なのですが、実際はそうなっていない。

「なぜ1日8時間勤務なんだ?」、「なぜ1週40時間勤務なんだ?」と前から思っており、今でも思っています。1日6時間でも足りるのではないか。もっと言えば、1日4時間でも大丈夫なのではないか。あり得ないと思うかもしれませんが、やろうと思えばできないことでもなさそうです。特にサービス業では。

時間当たりで報酬を支払っているから、勤務時間を減らすと報酬も減る。だから1日8時間という枠を崩せない。残業代でチビチビと給与を水増しするセコい話もあるぐらいですから、時間と報酬をリンクさせている場合は、勤務時間を減らして欲しくないと考えるのでしょう。

先日書いた内容ですが、ユニクロで週休3日を実施する施策がありましたが、勤務日数は週4日に変わったものの、1日あたりの勤務時間を10時間に引き上げ、1週40時間を維持する形にしていました。これも、質量保存の法則ならぬ時間保存の法則のようなものが働いていて、時間と賃金が連動しているために勤務時間を減らせないのでしょう。

なぜ時間と報酬がリンクされるのか、その理由は、時間ベースで報酬を計算するのが簡単だから。1時間あたり、1日あたり、1ヶ月あたり、時給、日給、月給、いずれも時間を基準に報酬を支払っています。「時給と日給は違う」、「日給と月給は違う」と言いたくなる方もいらっしゃるでしょうが、実質は時間ベースで賃金を支払っていることに変わりありません。

給与を減らしてでも、1日6時間労働に切り替えたとしても、悪い話ではないように私は思います。ロボットがお店で接客する時代ですから、人の労働時間はもっと減るべきなのですが、なかなか変わりませんね。


山口正博 社会保険労務士事務所
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