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テスト休みを取られて困るなら、学生を採用しない。(Mon.20150907)


あなたの会社は大丈夫?ブラックバイト認定を避ける3つの防衛法
http://www.mag2.com/p/news/27939/2


学生のテスト休みを断ったり、帰省で休むのを拒否するとブラックバイトと言われてしまう妙に世知辛い世の中になりました。

労働者にとって不満を抱かせると、片っ端からブラック企業と判定されかねないので、自分のところの会社も誰かからブラックだと言われかねない。

上記のウェブサイトでは3つの防衛法が挙げられています。

1.採用選考の見直しを行う。
2.選考対象の幅を広げる。
3.入社後のフォローも行い、信頼関係を築く。


私の経験上、雇用契約書を作らない会社は想像しているよりも多いです。学生の頃、こじんまりとした会社やお店では、雇用契約書や雇入れ条件通知書を作っているところはありませんでした。

チェーンの飲食店であっても、書類は履歴書だけで雇用契約書を作成することはなく、口頭で雇入れ条件を伝えるだけ。

学生の採用というのは、意外どころか当たり前のように大雑把でした。2015年の今はどうなっているのかは、私はもう学生ではないので詳しくは知りませんが、ブラックバイトなどという言葉が出てくるぐらいですから、さほど状況は変わっていないのでしょう。

採用時に書面を作るのは大事です。商売ではキチンと契約するのが当たり前なのですが、人材採用となると履歴書と面接だけでチャチャッと終わらせてしまう。どうしてこれほど違うのかは分りませんが、契約期間、働く場所、勤務する日数や曜日、勤務時間、休日や休暇、休憩など、書面でハッキリさせておかなければいけない内容は多々あります。

勤務時間や勤務日数が変わっても契約を更新しない職場は多い。例えば、契約では週4日契約なのに、実態は週2日になっているとか。4時間勤務で契約しているが、実際は5時間勤務になっているとか。このように契約と実態にズレが生じると、どちらが正しいか判断しにくくなります。契約を優先するのか、実態を優先するのか。

契約書面を作っているが更新しないところ、書面を作らないので更新そのものができないところなど、雇入れ条件通知書はテンプレートがありますし、実態に合わせて契約を更新すればズレもなくなります。


採用選考の幅を広げるとありますが、学生を採用するならば、テスト休みや帰省休みなどは予め織り込んでおく必要があります。中間テストが年に2回、期末テストも年に2回、そして学年末テスト、高校生には合計5回のテストがあります。このテストが開始される3日前ぐらいから休みが増えて、テスト期間中はずっと休み。そのような勤務スタイルを会社やお店が受け入れられるかどうか。

大学生の場合は、前期テストと後期テスト、テストは年に2回だけですが、長期休みのときは帰省するために休むこともありますし、ゼミの合宿などで休むときもあります。


テスト休み、帰省で休みと、学生を採用する場合はこれらを織り込んでおくべきであって、
そのような休みを取るのがダメならば学生を採用してはいけない。学生を採用しておきながら、テスト休みはダメ、帰省で休むのはダメと言うのは後出しジャンケンみたいなものですから、最初から学生を除いて採用すべきです。

バイトをしているときは、テスト休みが取りづらいし、帰省で休むのも一苦労です。私も経験しましたから良く分ります。

飲食店では土日祝日は休みにくいし、小売店も週末や祝日にお客さんが多くなるので休みにくい。日曜日は休みにくいと知っているにも関わらず居酒屋でバイトをしていたり、週末は休みにくいのを知っていながら小売店で働いていたりと、学生の選択にも問題があります。

テスト休みや帰省で休むのがダメならば、学生を採用しない。学生も、週末に休みたいならば飲食店や小売店を避ける。お互いにミスマッチな状態が生じているのが問題の原因です。それでも学生を採用するというならば、ナンダカンダと休みを取るのを認めなければいけないでしょう。分かっていて採用したのですから、その結果も受け入れざるを得ません。

学生は自分の都合を優先し、企業も自らの都合を優先する。その結果どうなるかというと、学生は就業機会を失い、企業では人材が不足する。当事者が自らの都合を優先すると不毛な結果になるゲームの理論のようなものです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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