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book780(面接で聞いてはいけない、こんな質問。)

「尊敬する人物は誰ですか」この質問、アウトです。


面接で何を質問するか。面接を担当する人は常に悩んでいるはず。

面接では何でも質問できるというわけではなく、法律で制限が課せられる水準までは達していないものの、一種のガイドラインのようなものがあります。

公正な採用選考について|厚生労働省
http://www2.mhlw.go.jp/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm

上記ウェブサイトから内容を紹介すると、

・本籍・出生地に関すること (注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)

という部分があります。

ちなみに、労働基準法 57条には、
第57条 使用者は、満18歳に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
と書かれています。

条文に戸籍証明書などと書いていたら、戸籍謄本を持ってこさせる事業主が出てくるのではないかと思うのですが、それを提出されるのは避けるべきことのようです。戸籍証明書を事業場に備え付けると条文で書かれていると、「あぁ、戸籍謄本を備え付けておけばいいのか」と解釈する人がいても不思議ではありません。

私が高校生の頃は、バイトに応募する際に学生証をコピーされていたのを覚えています。今思えば、あれは労働基準法 57条への対応だったのでしょう。


・住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
この部分に関しても、何気なく「家は一戸建てですか。それとも賃貸ですか」と聞いてしまう人もいるでしょうし、自宅周辺の駅やお店に関する質問をしてもおかしくない。

・尊敬する人物に関すること
これも面接でよく聞かれそうな内容ですが、ダメなようです。

・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
これもダメとなると、普段読んでいる新聞も聞けませんね。日経新聞を読んでいるかどうかも聞けません。新聞には色々あり、しんぶん赤旗や聖教新聞のように、購読の有無によって、特定の思想や宗教を連想させるので、購読新聞について聞いてはいけないのでしょう。

・身元調査などの実施 (注:「現住所の略図」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)
現住所の略図というものが具体的に何かは分かりにくいですが、自宅から職場までの経路を書いた図を含むと考えると、交通費を支給する際に支障がありそうです。

交通費を出す場合には、自宅から職場までの簡単な経路図を書かせる会社があります。何度か書いた経験がありますが、あれは結構メンドクサイので嫌だったのですが、雑に書いてもチェックされていないのか、修正を求められたことは一度もありません。

今ではGoogle Mapを使えば、自宅から職場までの経路を会社で調べることは容易ですから、もう略図を書かせる必要は無いでしょう。

不適切な質問の例は熊本労働局のウェブサイトに掲載されていますので、具体例を知りたい方は実際にアクセスしてください。

公正な採用選考のために | 熊本労働局
http://kumamoto-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/riyousha_mokuteki_menu/zigyounusi/kose-saiyou.html





問題を解決する面接に変える。


あれはダメ、これも不適切と言われると、面接ができないんじゃないかとも思えます。

「短所はなんですか?」という質問もダメみたいです。私も過去に、「あなたの長所と短所を教えて下さい」と面接で聞かれた経験がありますが、あれもマズかったのでしょうか。

不適切な質問の具体例を見ていると、どうでもいい質問は軒並み不適切と判定されているように思えます。「彼氏はいますか?」- 余計なお世話。「なぜ大学に行かないのですか?」 - 相手に教える必要はない。 「血液型は何ですか?」 - ここは合コンの会場ですか? 上記に掲載した熊本労働局のウェブサイトで質問の具体例を見れば、くだらない質問ばかりです。

聞いても聞かなくてもいいような質問をするから面接の中身もダメになる。質問つまらないと答えもつまらないものです。応募者からの答えが悪いときは、質問者が投げかけた質問が悪いと思うべきです。

では、いかにして不適切な質問を避けるべきか。その答えは、当たり障りない質問をしないということ。仕事とはおおよそ関係がない質問をするから不適切な質問になってしまうのです。

仕事は問題解決の連続です。つまり、「問題を解決できる人 = 仕事ができる人」ということになる。

ということは、面接では、問題を解決するような質問をすればいいということ。

例えば、
マタニティーマークは必要かどうか。
優先座席に一般の人は座ってもいいか。
歩きスマホを減らすにはどのような方法を用いるべきか。
エスカレーターを利用者が歩かないようにするにはどうすべきか。
など、人によって答えや理由が変わるような問題が良いです。

1つの問題に対し1つの答えが用意されるようなものではなく、答えが複数別れるような問題が良いでしょう。

上記以外にも、もっと身近な話題でもいい。

注文したものが届かなかったらどうするか。
よく商品が売れるような売り場を作るにはどうするか。
店先に出す食品サンプルをどう魅せるか。
商品の名前を何にするか。

面接で使えそうなネタはいくらでもあります。


面接では、当たり障りのない質問が最も当たり障りがあるのです。



山口正博 社会保険労務士事務所
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