book771(結婚や出産のイベントが発生したら転居を制限する。)

転勤があるので結婚しにくい。転勤があるから出産しにくい。


勤務する事業所が1つしかない会社ならば、おそらく転勤は無いのですが、たくさんの店舗がある会社や、日本や海外各地に支店や支社がある会社だと、数年に1回ぐらいの頻度で転勤する方もいらっしゃいます。

転勤と一口に言っても、遠い勤務地に異動する人もいれば、元の勤務場所からさほど離れていない近い場所に異動する人もいます。近い場所ならば、今住んでいる自宅から引っ越しせずとも通勤できるのですが、遠い場所へ転勤するとなると、引っ越しする場合や単身赴任で家族と離れて暮らすはずです。

結婚してすぐに転勤したり、子供が生まれてすぐに海外へ転勤して単身赴任になる。そのような可能性がある職場だと、結婚や出産に二の足を踏んでしまいます。

そこで、結婚や出産というイベントが発生したときに、一定期間は転居しないような仕組みがあると、それらを避ける人が少しでも減るのではないかと思います。




意地悪な人事異動をしない。


例えば、結婚から3年は転居を伴う転勤をしないとなれば、結婚してすぐに単身で遠くへ赴任することはない。少なくとも、結婚から3年間は、転勤で勤務地が変わることはあるかもしれないが、転居を要するようなところまでは行かない。

出産の場合ならば、子供が一定の年数に達するまで転居しないもの良いでしょう。子供が3歳になるまでは転居しない範囲で勤務できるとなれば、子育てに関わる時間を増やせます。

転勤そのものはあっても、転居するほど遠くには行かないような仕掛けを設ければ、少ないながらも結婚や出産をする人を増やせるのではないかと思います。

家を購入したり、結婚したり、子供を産んだりと、大きなイベントを発生させると、人は身動きが取りにくくなるため、そこをあえて狙って海外へ異動させたり、遠くの勤務地へ転勤させたりする意地悪な人事施策もあり得ます。

もちろん、人事に関する事は企業が独自に決められることですから、どのような施策であっても、裁量の範囲内と扱われやすいものです。

結婚や出産よりも業務を優先するような文化なのか、それとも前者も考慮するような文化なのか。労務管理としてはどちらも正しいものですが、どのように決めるかは企業の文化次第です。




山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所