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book768(小休止のとき、どこまで休んでいいの?)

休憩のようで休憩じゃない。けれども休んでいい時間。


仕事をしていると、徐々に気持ちが散漫になり、集中できなくなってくる。そういうとき、ちょっと息抜きをしたり、休憩を取って気分をリフレッシュするでしょう。トイレに行ったり、コーヒーを飲んでみたり、外を散歩してみたりと、方法は色々とあります。人によっては、会社の外に出てカフェに行っちゃう人もいるかもしれませんね。

仕事の息抜きとして休むのは休憩だと思えるのですが、休憩とまでは扱わない「小休止」という妙なものが現実にあります。休憩というと、労働基準法34条(以下、34条)に書かれている休憩時間が正式なものですが、仕事の現場ではそれとは別に小休止というものがあります。

もちろん、どこの会社でも小休止があるわけではなく、休むのは休憩時間だけという職場もあります。しかし、私の経験では、多くの会社で休憩とは違う小休止がありました。休憩時間は勤務時間から控除しますが、小休止中は仕事を休んでいるものの、その時間は勤務時間に含まれます。

休憩時間ではないけれども、ちょっとだけ休んでいい。ちょっとならOKだけれども、タップリと休むのはダメ。お茶を飲むのはいいけれども、カフェに行くのはダメ。職場によって対応がバラバラで、基準も無いし、何分まで休んでいいのかも不明。何だか捉え所が無いシロモノですが、小休止は現実に存在しています。

基準がなく曖昧なものだから、人によって小休止の定義が違います。例えば、カフェに行ってもいいじゃないかと判断する人がいる一方で、カフェに行くなんてあり得ないと考える人もいる。

何分まで小休止していいのか。5分だけか。それとも15分ぐらいでも構わないのか。何も決めていないから、何でもありです。喫煙者は非喫煙者よりも小休止が多いのも気になるでしょう。1日に何本も喫煙するには、そのために時間が必要ですから、自ずと職場での小休止も増えます。喫煙しない人にとっては、「喫煙する人は何だか休憩の時間が多いような気がする」と思えてしまう。


捉え所が無い雲のような小休止ですが、労務管理ではどのように対処すれば良いのでしょうか。




もっと休憩を増やせばいい。


最も簡単な方法は、休憩時間以外に休憩してはいけないと決めてしまうことです。しかし、仕事中には、トイレに行くこともあれば、飲み物を飲むこともありますから、休憩以外の時間を排除するのは困難です。

上記以外の方法を考えると、休憩時間を増やすのもありです。34条では、勤務時間が6時間超で45分の休憩、8時間超で休憩時間が1時間です。この基準は休憩時間を設定する際の目安になりますが、必ずしもこの基準通りに休憩を設定する必要はありません。

勤務時間が6時間を超えないと休憩時間を設けてはいけないというものではなく、3時間で15分の休憩を設けてもいいし、4時間で15分の休憩を設けてもいい。5時間で30分という休憩もアリです。34条の基準は最低ラインですから、このラインを下回らない範囲で休憩を設定するのは構いません。

人間の集中力が持続するのは、約45分程度です。ということは、45分ごとに、10分なり、15分の休憩を挟み込めば、良い状態で仕事を続けられるはずです。

学校だと、小学校から高校までは45分で1コマ分の授業が設定され、10分の休憩が挟まっていました。大学からは90分で1コマになり、ここでも休憩は確か10分だったかと記憶しています。

45分では短いので90分ならどうかと思うところですが、集中力を維持するには90分は長すぎます。興味を持てる授業ならば、90分でも平気ですが、つまらない授業だと30分で飽きます。

45分仕事をして、15分休憩する。これを1時間で1セットとすると、8時間で120分(15×8)も休憩時間が発生します。ここに昼休みの時間が1時間入るとなると、合計で3時間になる。となると、8時間勤務を維持するならば、終業時刻を3時間、後ろにズラす必要があります。

これでは休憩の時間が多すぎますね。やはり90分ごとに10分の休憩ぐらいの間隔が妥当なところでしょう。


今まで通り、曖昧なままの小休止を残しても良いですが、ハッキリと休憩時間として位置づけるならば、上記のように休憩時間を小刻みに設定するのも良いでしょう。




山口正博 社会保険労務士事務所
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