ブラックバイトで悩まない。仕事は売るほどある。(Wed.20141008)

残業代のかわりにネギ支給…ブラックバイトで暗黒街化する日本!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見残業代のかわりにネギ支給…ブラックバイトで暗黒街化する日本!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見  

気に入らないバイトをなぜ辞めないのかが不思議なのですが、何か理由があるのでしょうか。ヘンな労務管理がなされていると分かったら、サッサとヤメて、他の仕事に取り組んだほうが有意義だと思いますが、色々と事情があるのかもしれません。


私も、学生の頃は、高校1年のときからバイトを経験していて、大学生まで色々なバイトを経験しました。ガソリンスタンド、運送会社、居酒屋、打ちっぱなしゴルフ場、ゴルフ場に併設されたレストラン、ラーメンチェーン店、交通量調査、割烹料理店、雑貨チェーン店など、まぁ色々と経験しました。

学生の頃は社労士ではありませんでしたから、労務管理に関する知識もほとんどなく、思い返してみると、アレコレと昔の職場の不備を見つけられるのですが、今ではもう、どうでもいいと思っています。

高校生なのに22時以降も仕事をさせるところ、割増賃金を支払っていないところ、30分単位で時間を管理していたところなどがあり、有給休暇なんて学生の頃は全く使えなかった。ちなみに、学生でも有給休暇はありますし、使うこともできますが、学生に対し有給休暇について案内している会社は少ないのではないかと思います。

どういう理由かは定かではありませんが、学生のバイトと通常の社員は違うという価値観のようなものがあり、労働基準法ではフルタイム社員も、パートのおばちゃんも、学生のバイトも適用範囲に含まれるですが、知ってか知らずか、学生に対してヘンな労務管理をする会社は多い。

「月に2回ミーティングがある。強制参加で。でも時給が発生しない。面接で言ったというが、聞いていないってみんなも言うし、私も思ったし」(居酒屋バイト)



強制参加のミーティングだと、確かに業務として扱わないといけないので、賃金は必要。ただ、ミーティングの中身が分からないし、時間や場所も分からないのですが、参加する必要があるならば、何はともあれ業務として扱わないといけません。

月に2回だけですし、時給や交通費を支給しても経営にダメージを与えるほどではないでしょうし、わずかなオカネを出し渋ってブラック、ブラックと言われる方が割に合わない。

「お着物で仕事をしている。自分で着なきゃならなくて、経営理念の唱和、あいさつの仕方など全部やってからタイムカードを押す。1時間前には職場にいないと間に合わない」(会席料理店バイト)



着替えの時間は仕事の時間かどうか。この点は微妙で、着替えの時間を勤務時間に含める会社もあれば、含めない会社もあり、まさにグレーゾーンです。

 

私が学生の頃は、着替える時間はありましたが、それを勤務時間に含めている会社はありませんでした。着替えの時間は長くても10分程度でしたし、着替え中は仕事を始めている状態でもなかったので、業務ではないと扱われても妥当だと思っていました。

 

着替えることそのものは仕事ではないので、着替えの時間を勤務時間に含めない方が妥当と思えます。ただ、着替えも業務を構成する要素の一部だと考えると、それも勤務時間に含めるべきとも思える。

エプロンを付ける、コック服を着る、この程度だと着替えに必要な時間は10分程度ですから、勤務時間に含めなくても誤差の範囲だと思えるのですが、さすがに1時間も時間を要するとなると、着替えそのものは対象外にするとしても、それ以外の部分、経営理念の唱和やあいさつの練習については業務の範囲に含めるのが妥当なのではないかと思います。

ただ、どこからが業務で、どこまでが業務ではないのかを客観的に決めるのは難しく、法律ではなく会社ごとに自主規制が必要な部分です。


「(タイムカードリーダーが)通常の時間より3分進んでいる。たとえば6時にアルバイトに行こうとすると、5時58分だとアウト。30分単位なので30分の時給が支払われない」(本屋バイト)


タイムカードリーダーの時間が3分進んでいるということは、仕事が終わる時間は3分早いということになるので、時間のプラスマイナスはゼロです。そのため、タイムカードリーダーの時間がズレていることはあまり問題ではないでしょう。

とはいえ、時間を管理する機械ですから、時報やスマホを使って時間を合わせる程度のことはしておくべきでしょうね。

ただ、30分単位の処理はダメです。時間給で働いている人の場合、仕事をしていたならば、それが1分の時間であっても勤務時間として扱わないといけませんので、30分管理のみならず、15分管理も10分管理もダメです。

中には、わざと勤務時間を延ばして給与を増やしてやろうと考える人もいるかもしれませんが、それは働き方や勤務態度の問題であって、勤務時間を正確に計上するかどうかとは別です。


「夜10時以降は仕事しても物々交換みたいなヤツなんですけど、物々交換のものがネギなんですよ。使えないじゃないですか。あとご飯。冷凍されたご飯。しょうがもくれます。ミョウガ。薬味が多いです」(居酒屋バイト)


これまた何とも斬新な職場です。深夜労働の基本賃金と割増賃金を、現金ではなくモノで支払っているということでしょうか。

確かに、ネギだのご飯だの、ミョウガだの、実際に食べるならば良いのでしょうが、食べない量を受け取ってもどうしようもないですからね。

現物支給の給与も可能ではありますけれども、ネギやご飯ではスマホの料金を支払えませんし、Amazonで買い物をすることもできません。また、受け取ったものを貨幣換算しても、実際に支払うべきだった賃金に相当するかは判断しにくいですし、換金性や流動性はほぼゼロです。

せめて商品券やクレジットギフトカードなど、現金に近い流動性を持っているもので現物支給しているならば給与として考えられなくもないですが、現金の流動性に勝るほどの現物支給はありません。

本当かウソかわからないほどの事例ですが、実際にこのような環境に遭遇したら、最も効果的な対処法は、辞めることです。

辞めるのは、働く人にとって最大の防衛手段で、一種のストライキのようなものです。


「こういう会社をそのままにしておいちゃダメだ」
「間違っているものは正さないと」

そういう正義感もあっていいと思いますし、間違っていることに声を上げるのも大事だと思います。しかし、社員 vs 企業という形で対立すると、時間もオカネもタップリもっている企業の方が有利です。

働いている本人は、時間も資金も限られているし、相手先の企業と争っている間に仕事ができなければ収入が減るので、長期戦に持ち込まれたら負けます。

だから、企業と戦うと不毛な結果になります。


2014年の今ならばクラウドソーシングがオススメです。搾取だのナンだのと言われていますが、受注者側で主導権を握れるのがクラウドソーシングのいいところ。

気に入らない条件ならば受けない、「この条件ならばOK」と思えば、それを受ければいい。相手の条件に一方的に従うことなく、自分で選択できます。無茶な条件で仕事を発注しても受注者が付かないため、発注側と受注側で適度な緊張感を保てます。


世の中には売るほどの仕事があるのですから、今のバイトで不満を鬱積させて生きていくことはありません。





山口正博 社会保険労務士事務所
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